ふしきの

ふしきの

黒糖

空は灰色

ヒラヒラと舞う。
びゅうびゅうと吹き付ける。
風は耳を氷らせる。
両手はかじかみ、奥歯に力が余計にはいる。
喉に血の味がして漸く目を見開いた。

灰が振っている。
やがて、灰が雪にかわったのだ。
ああ、冷たいけれど、雪だ。
煤でも埃でも塵でもなく、雪だ。

夏の空に映える。
白いリボンが見えた気がした。
白いリボンは後少しで手に届こうとしていたのに、
私は、
風に泳ぐ
その美しさを手の中へひとりじめしたくはなかったのだ。



何が正しくてどこが正解なのか分からない。
わからないことがふえる
わからないことだらけだ。
そして、わたしはひとりぼっちになっちゃったことに、また気がついたんだ。
未来を見るために、少しだけ、少しだけ、泣くよ。
コメント 0
登録日 2022.12.24 12:49

コメントを投稿する

1,000文字以内
この記事に関するコメントは承認制です

ログインするとコメントの投稿ができます。
ログイン   新規ユーザ登録

0

処理中です...

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。