segakiyui

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『ラズーン』『これはハッピーエンドにしかならない王道ラブストーリー』連載中。メルマガ『ショートストーリーシリーズ』『指令T.A.K.I』『ドラゴン・イン・ナ・シティ』展開。

『闇を闇から』2.闇から見る眼(3)アップ。

 伊吹美並は順調に仕事を覚えていった。
 いろいろなアルバイトをしていたというせいもあるのか、人慣れも早いし、応対も丁寧だ。他課での反応も客からの評判も悪くない、むしろ相子一人で応対していたときよりは迅速に用件が繋がる、と京介は何度か取り引き先から喜ばれた。
 注意して見ていると、事務の主な仕事はほとんど石塚がやっていて、相子はその補佐や雑務メインだったと改めてわかる。細々とした処理を伊吹がし始めて、石塚の机は見る見る片付いていった。
 勢い、相子のしていた仕事が減り、相子が普通に出勤している時には手持ち無沙汰になることが増えたようだったし、暇を持てまして絡まれるのも嫌なので、他の課の仕事をこれ幸いと請け負って伊吹に頼むようになった。
 相子に直接頼まなかったのは、各種の指示や説明などで一緒に居る時間が増えることを避けたせいだ。
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登録日 2017.07.17 09:03

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