『ラズーン』第二部 4.視察官達(5)(個人サイトでアップ)。
気を失う寸前、ユーノは微かに微笑んだ。全てをわかったかのように。全てを諦めたかのように。
(そうだ)
アシャは心の中で低く呟く。
(そうやって気を失っていろ)
できることなら、何も気づかず、何も知らぬままでラズーンに辿り着くのが一番幸せなのだ、ハイラカや多くの『銀の王族』のように。
(死なせるぐらいなら、と思ったが)
「…辛いな」
アシャは温まってしまった布を絞り直して、汗に濡れたユーノの額を顔をゆっくり拭う。
(そうだ)
アシャは心の中で低く呟く。
(そうやって気を失っていろ)
できることなら、何も気づかず、何も知らぬままでラズーンに辿り着くのが一番幸せなのだ、ハイラカや多くの『銀の王族』のように。
(死なせるぐらいなら、と思ったが)
「…辛いな」
アシャは温まってしまった布を絞り直して、汗に濡れたユーノの額を顔をゆっくり拭う。
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登録日 2017.07.17 09:03
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