…ねぇ、キミ、ちょっといい？きっと、キミくらいの年齢だと一日が過ぎるのがめちゃめちゃ早いでしょ？それでも、高校生活なんて、一刻も早く終わってしまえばいいぐらいに思ってるでしょ？でしょ？ねぇ！でも、俺も後になって気づいたんだけど、もっと楽しんどけばよかったなァ？って。悔やんでも、悔やんでも、悔やみきれないほど悔やんでるんだけど。だから、出来る限りは楽しんだ方がいいよ楽しんご…なんつって、オヤジギャグをブチカマしたりなんかしちゃったりして 無理しない程度に 広川太一郎風。俺なんて、ほんの一瞬でも、クラスメートと一緒にいたくない、おんなじ空気を吸いたくないから、遅刻ギリギリに登校して、チャイムが鳴ると同時に教室を飛び出してた。それでも、…やっぱ、あいつ、来なくなったな？っつわれるのが癪だったから、影で。なんとか皆勤賞だったんだけど？かと言って、別に、家庭が居心地よかったという訳でもない。帰って来るとすぐ、自分の部屋に直行して渋谷系うらりんごとかを観ていた。学校で、一言も口を利かないこともあったし。でもさ？制限されたルールのなかでの楽しさというか、校則（拘束）に縛られ、制服を着させられて征服というか、支配されたなかでの自由をこっそり楽しむ、…あと、あんま関係ないけど、反社会的なカリスマ、大人から見たら滑稽だけど絶大なる支持を受けているという観点に於いて、げろゆきは令和の尾崎豊だよね？あ、尾崎なんか知らないか？世界観か？世界観も知らない？失礼しました！…そんで、話をもとに戻すけどそんな社会との歪な関係が逆に心地よかったりなんかしちゃったりして？それに、あの、教室の、この雰囲気を味わえるのは本当に今だけなんだよ！（※ 廊下から教室を指差す）、そう見知らぬ高校生を取ッ捕まえてひととおり演説し終えると解放し、満足げに階段室へ向かう俺は何者だったのだ？思いもよらぬほどに気味が悪い！！！！！