100分de華氏【壱】
「自発的に隷属するひとびと」と 題された第三回がめちゃくちゃ面白かったです。ブラッドベリは時代を自由自在に往き来するタイムトラベラーだったのでは?と思わせるくらいに、レイブラッドベリ;タイムリープ説を思わず提唱したくなるくらいに、その、書かれたときに予期していた未来が、今、まさに到来していて、これが、まだ、ちょうどテレビ放送が開始されたか?されなかったか?ぐらいに書かれたかと思うと、予見性に驚愕するしかありませんでした有馬温泉有馬稲子でありました。加速度的に社会のスピードか増大し、ひとびとはじっくりと本を読む時間すらなく、必要とされたのは、速(即)効性のある情報や、概要、要約、及び 梗概。それらばかりが持て囃され(神は細部に至るものであると云うのに!)、物語は単純化し、急激に劣化し、そして、低俗化の一途。また、反省的思考から反射的思考へ社会全体が変化し、哲学だの社会学だの得体の知れないものを恐れ、知識人を憎みすぐにでも排除しようとする勢力が台頭、また、それに、抗うことも出来ない彼ら知識人。一部の少数意見の顔色をうかがってばかりでことなかれ主義が蔓延り、どんどんつまらなくなるメディア、しかも、それが、検閲があるとかじゃなしに、自発的にそのようになるようみな自ら仕向け自主規制し、尚且つ、みんな満足している。結果、毒にも薬にもならないようなものばかりあふれ、「考えて苦しむくらいなら本など読まない方がマシ。私たちは幸福な生活を守っているのだ。」と、主張する民衆…。なかなか考えさせられますね。
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登録日 2022.09.10 02:13
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