『ドリーム・ウォーカー』9.解ける絆(4)アップ。
青い傘をさしかけている春日は、緑を底に秘めた茶色の目を僕に向けている。
その目には、さっきリカに向けていたような温かさは見当たらない。僕は右手の甲から相変わらず血を流し、雨の中に全身濡れて立っている。
つうん、と鼻の奥が痛んだ。冷えていた胸の奥底に、微かな火種が燃え始める。
「そうか、だって?」
僕はつぶやいて首を振った。
「僕はだめだ、って言ってるのに、そうか、だって?」
目が熱くなってきた。
「いつまでこんな思いすれば、助けてくれるんだ?」
その目には、さっきリカに向けていたような温かさは見当たらない。僕は右手の甲から相変わらず血を流し、雨の中に全身濡れて立っている。
つうん、と鼻の奥が痛んだ。冷えていた胸の奥底に、微かな火種が燃え始める。
「そうか、だって?」
僕はつぶやいて首を振った。
「僕はだめだ、って言ってるのに、そうか、だって?」
目が熱くなってきた。
「いつまでこんな思いすれば、助けてくれるんだ?」
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登録日 2017.06.28 22:30
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