家族が寝静まった夜

 報いについては書かぬつもりでしたが、どうやらそうもいかないようです。某巨大掲示板でかつて読んだ話を、紹介しますね。

 幼少の頃からある業界に強い憧れを抱いていたA子さんは、学校卒業と同時にその業界へ飛び込みました。それは刺激と幸福に満ちた日々で、A子さんはこの仕事を一生続けていくと信じて疑いませんでしたが、二十代の終わりにふと気づきます。この業界に必須のセンスを、私は持っていないのだと。

 A子さんはその業界から身を引き、大変な努力を経て会社に就職しました。会社で出会った男性と結婚し、子宝にも恵まれ、A子さんは幸せな日々を送っています。しかし家族が寝静まった夜、A子さん心に、ある想いが繰り返しよぎるのです。「私はあのまま仕事を続けて食べて行けなくなり、のたれ死ぬべきではなかったのか」と。

 某巨大掲示板に投稿された「自称実体験」がすべて本物などと、私は考えていません。ただ上記の体験談は、生まれ変わりの実情に当てはまり過ぎている。たった一度読んだだけですが、私はこの話を一生忘れないと思います。

 続きは次回に。
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登録日 2022.06.09 07:47

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