ぼくは『ながら族』だ。

食事をするとき、
オヤツを食べるとき、
歯を磨くとき（ぼくは３０分以上かける）、
映画を観て、

筋トレをしながら、
音楽を聴いたり、動画でラジオを聴いたり、
バラエティ（主にトーク系）番組を観たり、
ニュースを観たりする。

トイレや電車の移動中、
病院の待ち時間では小説を読み、

シャワーを浴びたあと、
生まれつきの乾燥肌の手入れをしながら、
ネット動画を観て、

すべての合間と寝る前には、
ネットショッピングをする。

なにか行動をしていて、
他のことを同時にしないのは、
眠るとき、曲や小説を創るとき、
シャワーや風呂に入るとき、
そして相手がいるとき限定だが、
愛やエロスに身を委ねるときだ。

一つの行動が退屈なのだ。

徒歩の移動は荷物が多いこともあり、
景色鑑賞や考え事くらいしか、
できることはない。
だからもっとも苦痛な時間は、
徒歩での移動の時間だ。

昔、バンドに金がかかりすぎて、
テレビを持っていなかった頃、
ポータブル機器で、
同じ映画を繰り返し観ながら、
音楽を聴いて、
これまた同じものばかりだが、
漫画や雑誌を読み、
これもずっと同じものだが、
ゲームまでやっていた。

視点が広いのかというと、
そんなこともなく。

たとえばぼくは、
お盆にのせて複数のものを同時に運べない。
かなりの高確率でひっくり返してしまう。
だからレストランでは、
一度も働いたことがない。

でもたぶん、
並列または並行処理は得意なので、
自分の小説を考えながら、
漫画、小説、映画、ドラマなど、
それぞれを毎日少しずつ観て、
どれも途中で止めてまた観る。
ストーリーなどがゴッチャになったりは、
まずしない。

あれをしてこれをしてと、
脳内でパズルをよく組み立てる。

手先が器用なのもあり、
片付けものや棚の整理、
掃除や大工仕事、工作などは得意だ。

仕事中、上司に、
これをああしたいのだけど、
などと相談されると、
いくつかある材料を、
どうバラしてどう組み立てれば、
なにが短時間でつくれるかが、
瞬時に思い浮かぶ。

だからぼくはオフィスワークなのに、
工作や力仕事ばかりをしている。

同じことをずっとしても疲れないので、
検品なども一日じゅう担当したりする。

通勤に往復２時間歩いているのに、
仕事でも立ってるか歩いてるかだ。