兎騎かなで

兎騎かなで

第10回アルファポリスBL大賞で奨励賞を受賞しました。異世界ファンタジーやBL、転移転生モノ、溺愛が好きすぎて、自分の趣味を詰めこんだ小説を書いています。BLをメインに恋愛物も執筆してます。

忘却の丘で、君と。裏話

今回の物語はですね。クトゥルフTRPGに、ネモフィラがでてきて記憶喪失になる話があるんですが、それのオマージュです。
 もう、あの話が好きすぎてね……!? カ、リ、プ、ソ、の島っていうシナリオなんですけど。

 動画見て大号泣してから、ネモフィラが大好きになって毎年見に行くようになりました。
 あの感動を自分なりに表現したいとがんばったら、えち盛りだくさんになりました。どうしてこうなった。

 以下物語の補足、裏設定など。ネタバレです。

 あの世界はカエンが作ったもので、カエンの知識には偏りがあります。
 だから果物が木に実ることや、火で調理をすることを知ってはいても、実際に経験したわけではないので上手く再現できていません。

 現代的な家ではなく、原始的な小屋をわざわざ選んで建てたのは、拓海が自然が好きだったからそういう暮らしが好きそうと思ったせい。

 拓海の髪は五センチくらい伸びていたので、およそ五ヶ月くらいの間、記憶を忘れては思い出し、帰ろうとしてカエンに阻止されるサイクルを繰り返していました。

 カエンは記憶を思い出してほしくないので、自分からは拓海の情報を話しません。名前だけ教える。
 拓海が現世に戻りたいという思いがある限り、死んだことは思い出せないように厳重に記憶をロックしていました。
 現世に帰りたい拓海が、もう自分が死んでいることを知ったら、心が壊れてしまうかもしれない。それがカエンには恐ろしかったのです。

 最後の周回では拓海はとても冷静で落ち着いていますが、それまでは体を重ねて惹かれる部分はありつつも、猜疑心でいっぱいでした。
 最後の周回の前回の時に、カエンが好きだなって拓海くんは自覚していますが、伝えずに忘れてしまっています。
 その感情の残滓が残っていて、拓海は忘れた当初からカエンに親しみを感じています。

 おばあちゃんは不思議な力を持っているようですね。詳しくは設定していませんが、カエンを付喪神化したのは彼女です。
 本当は孫にお守りとして懐中時計を渡したがったおばあちゃんでしたが、拓海の母に拒否されちゃいます。
 仕方なく自分で持っていたら、力を蓄えて付喪神化しているのに気づいたおばあちゃんは、死ぬ寸前までカエンの能力を育てていました。

 そのおかげで、お孫さんは死んでも幸福そうですよ、っていう……メリバですね。



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登録日 2022.05.01 16:20

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