頁007×:あなたにバタフリャイ 後
ハンガー…だと!?
コートの腰の辺りをキュッとさせるベルトだか帯の内側に、100均で売ってるような安いハンガーが何故か2本通されていた。それが歩く度にゆらゆらしていたのだ。
ってゆーかなんで!?
普通に想像してほしい。
仮に、ズボンのベルトにハンガーの△の内側を通すには、一度半分ほどベルトをほどいてハンガーを通してから巻き直さなければならないよね。つまり…
あんたわざわざハンガー通したのか!
ガチオシャレのつもりか!
何百年流行先取りだ!
…なんてアホなこと考えてる場合じゃないよね。
とりあえず、その人のプライドを傷つけないかかなりビビりながら教えてあげることにした。
あたす
「あの…すいませんが…」
女性
「…はい?」
あたす
「ハンガーが…」
女性
「ハンバーガー?」
違ぇよ!!
笑わすなよ! 言いにくくなるでしょ!
あたす
「いや、腰にハンガーがぶら下がってるんですけど…」
女性
「はぁ??」
分かってる、自分でも変な事言ってるの分かってるから!
あたす
「とにかく後ろ見てみると分かると思いますよ。」
そして自分の背後を見る女性。
女性
「げ!!!!」
『げ』ってアンタ…。
女性
「ウソ、なんでこんなのついてるの!」
そうですよね。
女性
「あ、あ、ありがとうございました! やだもう恥ずかしい~!」
そして女性はコートを脱いでハンガーを隠すように丸めると、顔を耳まで赤くして走り去っていった。
ああ…
流行じゃなくてよかった。
で、結局なんであんな状態になったんだろうね?
イタズラ?
…でも普通に気付けよ。ねえ?
あなたの背中は大丈夫?
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登録日 2022.04.06 15:10
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