『ドリーム・ウォーカー』4.虹の向こうの雨(3)アップ。
そのまま厳しく唇を引き締め、目を閉じた春日は腕を組んで椅子にもたれ、身動きしなくなった。長い前髪が顔にかかってうるさそうなのを、払いのけもしないでじっとしている。考え込んでいる、ようだ。
周囲で仲間が帰り始めた。まだ帰らないのか、とか、何やってんだ、とかの声に、春日は反応しない。仕方なしに僕が、もう少しな、とか、ああちょっと、とか答えて、やがて教室は僕と春日の二人を残して静まり返った。
春日はそれでも腕を解こうとしない、目を開かない。
僕はそろそろと、春日の前の席の椅子をまたいで腰掛けた。背もたれに腕を乗せ、考え続けている春日を見る。
周囲で仲間が帰り始めた。まだ帰らないのか、とか、何やってんだ、とかの声に、春日は反応しない。仕方なしに僕が、もう少しな、とか、ああちょっと、とか答えて、やがて教室は僕と春日の二人を残して静まり返った。
春日はそれでも腕を解こうとしない、目を開かない。
僕はそろそろと、春日の前の席の椅子をまたいで腰掛けた。背もたれに腕を乗せ、考え続けている春日を見る。
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登録日 2017.06.07 09:16
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