居間一葉

居間一葉

いま いちよう と申します。居間でチマチマとイマイチな作品を書いてます。犬と猫とゲームとアクアリウムが好きです。99歳まで生きるのが目標です。よろしくお願いします。

オス=遺伝子運搬袋

オスの本質は、遺伝子運搬袋であると、私は思っています。
私は生物学の専門家ではないので、間違いだらけの知識かもしれませんが、確か、原始的な生物は雌雄同体だったと記憶してます。
種として生存競争を勝ち抜くためには、できるだけ遠くに自分の遺伝子を運んで環境依存のリスクを下げたい。それにたまには遺伝子を競わせて、能力のふるいにかけて、より強い遺伝子だけを残したい。でも、自らが旅に出るのはリスクが大きいし、同種で互いに争うなんてデメリットしかない。
そこで編み出された方法が、遺伝子を袋に入れて、それを運搬したり競わせたりするための手足と頭をつけて、世界に放り出す、「オス」という仕組みなのではと、捉えています。
ミツバチのオスが、その象徴的な存在です。
だから、オスは消耗品なんです。厳密には、生物と評価できるかも怪しい。旅して、戦って、遺伝子を運んだら死ぬ。それでも、ちゃんと遺伝子を受け取ってもらえたオスは幸福で、それすら許されず空しく死んでいくオスが大半なのです。
ただ、あるオスの個体に対して、消耗品扱いではなく、ちゃんと生物として扱ってくれる存在が、2つあります。遺伝子の渡し手と受け取り手。母と妻です。
だからオスにとって、妻の子として生まれ変わることができたら、きっとそれ以上の幸せはないんじゃないかと思うわけです。
「マスク ド キヨコ」は、そんな妄想に基づいて書きました。

(そういえば、子供ができると、奥さんのことを「ママ」って呼び始める男性っているよな……そういうことじゃないんだけど……いや、そういう心理が働いているのか?)

では、女性は恵まれているのか? というと勿論そんな単純には捉えていません。女性には、「生きなければいけない」という、自然界の呪いがかかっているからです。死ねば消滅しておしまいにできるオスよりも、生々しく長い苦しみが宿命づけられていると思っています。そこの掘り下げは、またいつか別の作品でしたいと思います。
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登録日 2022.03.11 12:13

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