転移薬師11話更新しました~ その2
続き
そういえば、前話でギルドに仲介してもらったほうがいいのでは的なコメントをみかけたのですが。
まず薬草が全種類揃わないのと、製作本数的に実質不可能なんです。
今回の話でもキャメリーが揃っていないと言っていますが、ポーションとハイ系ポーションでは使う素材の種類とその数も違いますし、ハイパー系以上と万能薬に使う素材の中には上級ダンジョンでしか採れない薬草もあります。
この世界のポーションの材料は、上級になっていくほど素材の数が増えていきます。
そして素材の種類の多さもですが、ポーションを作る際に、素材を倍以上に増やしたり魔力を多く注ぎ込んだとしても、一回に作れる量が決まっています。最大でソーマ以外は30本、ソーマは10本しか作れないという制限があります。
これはリンに限ったことではなく、誰が作ってもその本数以上にはならないという制限があるからです。
そんな状態でギルドに卸し、販売してもらったらどうなるか。
一日でリンが潰れます。
そして高レベルのリンの薬を求めた結果、レベル1や2しか作れない現状の他の薬師が作っているポーションが売れなくなり、同じく潰れます。
ポーションは冒険者や騎士団だけではなく、一般市民や貴族たちも使っているので、共倒れになるのはギルドとしても最悪な展開になるわけです。
なので、ギルドとしても冒険者オンリーと言っているんです。ギルドだと制限をかけるわけにはいかないというか、かけづらいので、際限なく売れてしまう可能性もあるんです。
特にお金を持っている裕福な商人や貴族が買い占めてしまう可能性もあるのですが、それはリンもギルドも望んでいません。
なのでキャメリーはリンが出店することを賛同したわけです。
個人の店であれば制限が可能なので。
そしてリンが売っているポーションは、ハイ系以外はごく稀にダンジョンでしか出ないというレアポーション。しかもダンジョン産はレベル1から4のどれかが出るランダムな代物で宝箱からしか出ないという鬼畜仕様。
それが最高レベルの5で売り出されるのだから、冒険者としては出ないものを待つよりも買ったほうが楽だし得ですよねw