大森かおり

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はじめまして! 大森かおりです。私は、とにかく児童文学が大好きです! みなさんに私の作品を楽しんでもらえるように、これから精一杯がんばりますので、応援していただけると嬉しいです。よろしくお願いします。

デニーの一日6

〜夜〜


やがて、すっかり暗くなって、家に帰ってきたころには、さすがにお腹がペコペコになっていた。

お昼ご飯を抜いたからだ。

デニーはさっそく、冷蔵庫の中をあさって、夕飯を食べることにした。

メニューは、こうだ。

料理しなくてもいい、チーズにミルク、なにもつけていない食パン一枚。

たったこれだけ。

だっておばさんに、普段から、火は一人で使ったらいけないって、言われているからね。

僕はいい子だから、おばさんの言うことを守って、料理はしないんだ。

だからデニーは、それらのわびしい食事を、一人でさみしく、もくもくと食べた。

でもやっぱり、一人で食べるごはんはおいしくないな。

そんなことを思いながら、あっという間に、夕飯を食べ終えた。

デニーはそのあと、家の中で、飛行機を片手に、ビュンビュン、思いきり走り回った。

誰もいないから、どこでも走り放題だ。

もちろん、お風呂になんて入らないよ。

だって僕はいま、おばさんがいない、“一人暮らし”をしているんだから。

「さ、そろそろ眠くなってきたし、寝よう」

デニーは、眠い目をこすりながら、二階にある自分の部屋にいき、ベッドに入った。

「ソフィー、おやすみ」

ケージの中で、もうすでに眠っているソフィにそう言うと、デニーは電気をつけたままで、すやすやと眠った。

朝になれば、おばさんが帰ってくる。

そしたら、デニーの一人暮らしも、おわりだ。

ああ、たのしかった一人暮らし。でも、ちょっぴりさみしい一人暮らし。

デニーはしあわせそうな顔で、今日一日を終えたのだった。



大森
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登録日 2021.11.14 12:13

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