segakiyui

segakiyui

『ラズーン』『これはハッピーエンドにしかならない王道ラブストーリー』連載中。メルマガ『ショートストーリーシリーズ』『指令T.A.K.I』『ドラゴン・イン・ナ・シティ』展開。

『密約』2アップ。

 早起きしたから電車もいつもより混んでいなくて、俺はほっとした。
 窓から入って来る風が甘くまとわりつく。駅の周囲に植えられた花々の、舞うように動く花びらが、俺を花芯へ誘い込むように見える。
 『恋愛濃度』のときは、ささいなことでも気持ちの揺れがひどくなる。特に、『近江潤』は男性体だから、女性体との『接触』は気をつけるに越したことはない。もし、万が一、後々後悔するような相手と『接触』したら最後、それは俺の運命をとんでもない方向にねじ曲げてしまう。
 『恋愛濃度』というのは、故郷では『成人』の徴にあたる。自分の唯一の相手、『密約』の相手を選び、一生涯を共にするという大仕事にかかるときだ。
 簡単にいえば、繁殖期、次世代を生み出す時期ともいえる。
コメント 0
登録日 2017.05.05 09:18

コメントを投稿する

1,000文字以内
この記事に関するコメントは承認制です

ログインするとコメントの投稿ができます。
ログイン  新規ユーザ登録

0

処理中です...

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。