『パセリがつぶやく』16 最終話アップ。
数カ月後、かほ子は退院することになった。
すぐに拒食傾向がなくなったわけではないが、それでも少しずつ食べられるようになって、体重もかなり増えた。
「結局、あたしはかほ子ちゃんに、何にもしてあげられなかったなあ」
かほ子の退院ということで、内科病棟まで足を運んだ望美は、車椅子のゆかりと、かほ子とその両親が笑いながら話をしているのを、詰め所から見ながらつぶやいた。
側に居た田賀がカルテを整理しながら、
「それが間違いかも、とよく思いますよ」
「何が?」
「患者さんに『何かしてあげる』っていう発想。本当は、何もできないんです。ただ、逃げないで、側にいるより他は…」
「そうかなあ…」
最終話となります。
ご愛読ありがとうございました。
すぐに拒食傾向がなくなったわけではないが、それでも少しずつ食べられるようになって、体重もかなり増えた。
「結局、あたしはかほ子ちゃんに、何にもしてあげられなかったなあ」
かほ子の退院ということで、内科病棟まで足を運んだ望美は、車椅子のゆかりと、かほ子とその両親が笑いながら話をしているのを、詰め所から見ながらつぶやいた。
側に居た田賀がカルテを整理しながら、
「それが間違いかも、とよく思いますよ」
「何が?」
「患者さんに『何かしてあげる』っていう発想。本当は、何もできないんです。ただ、逃げないで、側にいるより他は…」
「そうかなあ…」
最終話となります。
ご愛読ありがとうございました。
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登録日 2017.04.22 11:10
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