『ラズーン』第一部 14.ダノマの赤い華(7)(個人サイトでアップ)
「はははは…」
「もう…笑いごとじゃないわよ、兄さん!」
アオクの妹ラセナは、膨れっ面で夕食の席を片付けながらぼやいた。
「とんだことだったな」
上品に微笑むアシャに親しげに笑いかける。多くの人々の例に漏れず、アオクもすぐにアシャを古くからの知己のように扱いつつあった。
「びっくりしたよ。美しい御婦人が入って来たかと思ったら、たちまち悲鳴だ」
卒なく応じて、アシャはラセナににっこり笑みを向ける。
「だって……誰もいないと思ってたんですもの」
そりゃ、兄さんが守ってるこの街は安全だと信じてるからだけど、と唇を尖らせ、まだ食卓についているイルファが皿から肉の最後の一切れを摘まみ上げるのを待つ。
「もう…笑いごとじゃないわよ、兄さん!」
アオクの妹ラセナは、膨れっ面で夕食の席を片付けながらぼやいた。
「とんだことだったな」
上品に微笑むアシャに親しげに笑いかける。多くの人々の例に漏れず、アオクもすぐにアシャを古くからの知己のように扱いつつあった。
「びっくりしたよ。美しい御婦人が入って来たかと思ったら、たちまち悲鳴だ」
卒なく応じて、アシャはラセナににっこり笑みを向ける。
「だって……誰もいないと思ってたんですもの」
そりゃ、兄さんが守ってるこの街は安全だと信じてるからだけど、と唇を尖らせ、まだ食卓についているイルファが皿から肉の最後の一切れを摘まみ上げるのを待つ。
コメント 0件
登録日 2017.04.16 21:43
0
件
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。