『桜の護王』11.葛城(3)アップ。
「暴れるしやんか」
妙に白々とした感情のない声で綾香が続ける。
「こんなん残しといたら…後で日高に何言われることやら……」
「あ……や…っ…」
屈み込む気配にまた殺気を感じた。逃げ出したくても動けない、花王紋のあたりに突き刺さって残った刃をぐっと握られる感覚、そうそう肉が絡んでいるわけでもあるまいに、前後左右に揺さぶりながら抜かれ始めて、洋子の全身の血の気が引き震えが走った。
一番敏感な部分までむしられた神経を直接切り刻まれていく痛みに視界を失いながら声を上げる。動かぬはずの体が仰け反った。
「わ……あああ…っ…っ!!」
「騒がしなあ……あんた」
吐き捨てるような綾香の声。
「っ…!」
刃を抜き取られる最後の瞬間、なお強く力を入れて肉に押しつけるように引き抜かれ、洋子は意識を飛ばした。
妙に白々とした感情のない声で綾香が続ける。
「こんなん残しといたら…後で日高に何言われることやら……」
「あ……や…っ…」
屈み込む気配にまた殺気を感じた。逃げ出したくても動けない、花王紋のあたりに突き刺さって残った刃をぐっと握られる感覚、そうそう肉が絡んでいるわけでもあるまいに、前後左右に揺さぶりながら抜かれ始めて、洋子の全身の血の気が引き震えが走った。
一番敏感な部分までむしられた神経を直接切り刻まれていく痛みに視界を失いながら声を上げる。動かぬはずの体が仰け反った。
「わ……あああ…っ…っ!!」
「騒がしなあ……あんた」
吐き捨てるような綾香の声。
「っ…!」
刃を抜き取られる最後の瞬間、なお強く力を入れて肉に押しつけるように引き抜かれ、洋子は意識を飛ばした。
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登録日 2016.09.20 23:06
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