『ラズーン』第一部 13.夢見る草猫達(1)アップ。
「そこへ行こう、アシャ!」
「おう!」
呼ばれて胸が躍る自分をくすぐったく感じたが、事態は笑っていられるものではない。
「お、おい!」
イルファがうろたえた声を上げてきょろきょろとレスとアシャを見比べるが、ユーノはもう馬を駆り立て走り出し始めている。
「ったく、逡巡ぐらいしてくれ」
知らない土地なんだぞ。
舌打ちしながら後を追って馬を煽ったアシャの背中から、
「俺は子守りかよ!」
イルファの情けない声が追ってきた。
「アシャの方が適任だろうが!!」
「お前は場所を知らないだろうが!」
「う、……く、そーっっ!!!」
俺だってなあ、出るとこへ出ればちゃんとした剣士なんだぞ、わかってんのか、お前らーーーっっ!
イルファの絶叫は虚しく草原に響いて消えた。
「おう!」
呼ばれて胸が躍る自分をくすぐったく感じたが、事態は笑っていられるものではない。
「お、おい!」
イルファがうろたえた声を上げてきょろきょろとレスとアシャを見比べるが、ユーノはもう馬を駆り立て走り出し始めている。
「ったく、逡巡ぐらいしてくれ」
知らない土地なんだぞ。
舌打ちしながら後を追って馬を煽ったアシャの背中から、
「俺は子守りかよ!」
イルファの情けない声が追ってきた。
「アシャの方が適任だろうが!!」
「お前は場所を知らないだろうが!」
「う、……く、そーっっ!!!」
俺だってなあ、出るとこへ出ればちゃんとした剣士なんだぞ、わかってんのか、お前らーーーっっ!
イルファの絶叫は虚しく草原に響いて消えた。
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登録日 2017.04.02 00:54
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