実質経済に流通するお金と、資産経済に流通するお金を、私は分けて考えています。ここでは便宜的に、前者を実質金、後者を資産金と呼びましょう。人類の心の成長に伴い、実質金と資産金は、以下のように推移します。

１，お金が存在しない時代。
２，物々交換の代役を果たす、実質金のみが存在する時代。
３，資産金が生まれ、実質金の額を遥かに凌駕する時代。
４，資産金の額が徐々に減少してゆく時代。
５，お金が必要ではなくなる時代。

現代は、３の時代の末期です。３の時代は地球が無限に広く、資源も無限にあり、人口も無限に増えてゆくなら、半永久的に続きます。ですが実際は、そうではありません。人口増加により地球は狭くなり、経済活動が深刻な環境破壊を招いているのが、現実なのです。

心の成長した人達はその現実を直視し、環境破壊を招かない新たな社会を模索し始めます。しかし資産経済のお陰で大金持ちになった人達は、違います。自分達が金持ちであり続けることを第一にした社会を、模索するのです。よって３の時代の末期は、前者の人達と後者の人達による戦いが生じる時代でもあります。

今回の米大統領選挙は、上記の戦いでもあるんですね。