『ラズーン』第一部 12.盲目の導師(14)(個人サイトでアップ)
「ずっと若い頃、『ラズーン』から流れてきた老人の世話をしたことがあるのですよ」
「……なるほど」
アシャはゆっくりと息を吐く。だが、手は懐に短剣を握りしめ、体から緊張は解かない。
「『ラズーン』のアシャ、ですか」
「……いかにも」
「私の知識が確かならば」
導師は笑みを消す。
「こんな辺境におられるべき方ではないはずだが」
「……私は」
ことばを一応改めた。
「果たすべき勤めを放棄し、なぜこんなところにおられる」
「……なるほど」
アシャはゆっくりと息を吐く。だが、手は懐に短剣を握りしめ、体から緊張は解かない。
「『ラズーン』のアシャ、ですか」
「……いかにも」
「私の知識が確かならば」
導師は笑みを消す。
「こんな辺境におられるべき方ではないはずだが」
「……私は」
ことばを一応改めた。
「果たすべき勤めを放棄し、なぜこんなところにおられる」
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登録日 2017.03.23 17:54
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