遠山の金さんは奉行所で息子と一緒に暮らしていた?
タイトル通りです。はい。我がバイブルとでも称しましょうか、国立国会図書館デジタルコレクションに収蔵されております、「出雲寺金吾」の天保14年の「大成武鑑.巻3」、その中に収録されております小納戸衆の中に遠山金四郎の名前が見えます(コマ番号48)。で、右上には「父・左衛門尉」とあり、左側には屋敷の所在地として「ごふくばし内」とあります。天保14年時点で「遠山左衛門尉」、そして「ごふくばし(呉服橋)内」とあらば、それはもう北町奉行の遠山左衛門尉景元以外には考えられないと思います。つまりこの小納戸の遠山金四郎は「遠山の金さん」の息子というわけで、それは右下にあります「三百俵」からもうかがえます。この「三百俵」ですが、恐らくは「基本切米」かと思われます。まだ部屋住み(家督相続前)の旗本の嫡子が江戸城に勤め始めるとこの基本切米が支給されます。勿論、家禄が三百俵という旗本もいるでしょうが、しかし、家禄が三百俵に過ぎない旗本が呉服橋内のような一等地に住めるとも思えませんから。つまり、「遠山の金さん」は倅で小納戸の金四郎(景纂)と一緒に暮らしており、呉服橋内にある北町奉行所から毎日、江戸城へと出勤していた事実が浮かび上がるかと思います。ちなみに紋所ですか、丸に六本格子であり、その点、「江戸を斬る」の方が「遠山の金さん」よりもリアルなのかも知れません(だからどうした)。
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登録日 2020.11.25 00:15
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