映画もそこそこ好きです。
　そして気に入った映画は何度も見てしまう派です（笑）
　特に伏線回収的な話が好きなのですが。

　古い映画なのですが、『１２モンキーズ』という映画があります。
　この作品が大好きなのです。

（※この先、少し映画のネタバレ入ります）



　この作品のシーンでこれは！と思うシーンがあります。
　登場人物の博士が自身の公演の後に来観者の方々と話をするのですが、そこで一人の来観者が公演に感激したように熱く感想を述べます。
　なんて事のないシーンで、普通に見ていたら「ああ、こんな熱いファンも居るような著名な博士なんだろうな」と思う程度だろうと思います。

　でもラストまで見ると、このシーンが一気に大事なシーンに変わるんです。
　但し、その事に気付かなくても物語は十分に楽しめます。
　でもこの事に気付くと、登場人物達は誰一人知らないこの事実に、観ている私たちの中にあるこの物語の理不尽さが一気に爆上りするのです。


　流石にそこまでの演出はできなくても、自分の作品の中にこういった雰囲気の技巧を取り入れたいなと思って書いています。なんて事のない一言や、日常の風景に見えるシーンに、実は意味があったり理由があったり。

　それを後で気付いて貰えるような書き方ができると、良いんでしょうけれど、残念ながらそこまでの技量がある自信はないです（笑）
　でも自分なりにそういう書き方して楽しんでいます。
　それに少しでも気付いて頂けて、さらに楽しんで頂けていたら、嬉しく思います。