『緑満ちる宇宙』第7章 『エッグ』と名乗る男(3)アップ。
サヨコは目を開けた。
「わたしにはまだわからない。じゃあ、モリの死は『宇宙不適応症候群』だったということになるの?」
「そう、なるわね。だから、あえて、ファルプは自殺に見せかけてカナンの介入を待ったんだと思うけど。自殺だとすれば、『CN』が自殺するような状況を作ったスライの管理責任を問う形で、内々に処理することができるしね。連邦警察が入ると、そうはいかなくなる。カナンの地位にも響くでしょう。カナンは、あなたが、モリの死の原因を確定できず、自分のところへ問題を戻してくることを望んでいたのよ」
アイラは自分で納得したようにうなずいた。
(確かに、それで筋は通る、でも…)
サヨコは反論した。
「でも、なぜ、モリは急に『宇宙不適応症候群』を起こしたのかしら。確かに、モリは『GN』だったけど、もし『第二の草』を投与されていたならば、それが途切れないかぎり、『宇宙不適応症候群』は起こさないはずだわ。それに、濃度が低い『第二の草』でコントロールできるぐらいの『宇宙不適応症候群』なら、死亡はしないはずなのに……それこそ、『第二の草』を投与する量を増やせばいいはずでしょ? なのに、なぜ、死ぬまで放っておかれたのかしら?」
「わたしにはまだわからない。じゃあ、モリの死は『宇宙不適応症候群』だったということになるの?」
「そう、なるわね。だから、あえて、ファルプは自殺に見せかけてカナンの介入を待ったんだと思うけど。自殺だとすれば、『CN』が自殺するような状況を作ったスライの管理責任を問う形で、内々に処理することができるしね。連邦警察が入ると、そうはいかなくなる。カナンの地位にも響くでしょう。カナンは、あなたが、モリの死の原因を確定できず、自分のところへ問題を戻してくることを望んでいたのよ」
アイラは自分で納得したようにうなずいた。
(確かに、それで筋は通る、でも…)
サヨコは反論した。
「でも、なぜ、モリは急に『宇宙不適応症候群』を起こしたのかしら。確かに、モリは『GN』だったけど、もし『第二の草』を投与されていたならば、それが途切れないかぎり、『宇宙不適応症候群』は起こさないはずだわ。それに、濃度が低い『第二の草』でコントロールできるぐらいの『宇宙不適応症候群』なら、死亡はしないはずなのに……それこそ、『第二の草』を投与する量を増やせばいいはずでしょ? なのに、なぜ、死ぬまで放っておかれたのかしら?」
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登録日 2017.03.02 08:53
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