『ラズーン』第一部 11.知将ゼランの陰謀(3)(個人サイトでアップ)
ほ、と小さく息を吐いたアシャの様子にレアナは不安そうに赤茶色の瞳を瞬かせた。
「どうしてここに? あの子、ユーノは一緒ではないのですか?」
「はい、レアナ様」
ふわりと挙げられた手に軽く頭を下げて礼をとる。
「セアラ様、皇や皇妃様はどちらに」
「ああ」
レアナは微笑む。
「このところよく晴れ作物の実りも豊か、みなも喜んでいると上納がありました。それを祝い、昨日は宴が開かれて、遅くまでそれぞれに楽しんでいましたから、まだお部屋で休まれておいでです」
「そう、ですか」
じりっと胸を焦がしたのは、やはり旅の空の下で粗末なベッドに傷だらけの体を横たえていたユーノのことだ。
「どうしてここに? あの子、ユーノは一緒ではないのですか?」
「はい、レアナ様」
ふわりと挙げられた手に軽く頭を下げて礼をとる。
「セアラ様、皇や皇妃様はどちらに」
「ああ」
レアナは微笑む。
「このところよく晴れ作物の実りも豊か、みなも喜んでいると上納がありました。それを祝い、昨日は宴が開かれて、遅くまでそれぞれに楽しんでいましたから、まだお部屋で休まれておいでです」
「そう、ですか」
じりっと胸を焦がしたのは、やはり旅の空の下で粗末なベッドに傷だらけの体を横たえていたユーノのことだ。
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登録日 2017.02.27 18:46
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