『ラズーン』第二部 1.忘却の湖の伝説(2)(...
甘い吐息をついて目を開いた目の前に、アシャが正面から覗き込んでいて思わず仰け反った。
「何してるんだ!」
「何って」
何度も呼んだぞ?
きょとんと首を傾げ...
「何してるんだ!」
「何って」
何度も呼んだぞ?
きょとんと首を傾げ...
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登録日 2017.06.06 08:51
『飛ばない天使達の中』10アップ。
ベッドの麻衣子に目をやると、また、うっすらと汗をかいていた。
「汗をかいてますね。もう一度着替えさせましょうか」
「え、ああ、そうね」
母親が新しいパジャマ...
「汗をかいてますね。もう一度着替えさせましょうか」
「え、ああ、そうね」
母親が新しいパジャマ...
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登録日 2017.06.05 20:34
『書きたい小説』3.くじら アップ。
片方ずつの手にスーツとワンピースを掲げて悩む。
ワンピースはもう絶対着られない。大きな柄で派手だし襟元も開いてるし何よりウエストが合わない。腰回りもたっぷり...
ワンピースはもう絶対着られない。大きな柄で派手だし襟元も開いてるし何よりウエストが合わない。腰回りもたっぷり...
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登録日 2017.06.05 20:33
『ドリーム・ウォーカー』4.虹の向こうの...
「休みたいな」
朝食の席で呟いたとたん、空気がぴりっと緊張したのがわかった。
「休みたいって……どうして」
母さんが世にも不思議なことを聞いた、というように、...
朝食の席で呟いたとたん、空気がぴりっと緊張したのがわかった。
「休みたいって……どうして」
母さんが世にも不思議なことを聞いた、というように、...
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登録日 2017.06.05 20:32
『ラズーン』第二部 1.忘却の湖の伝説(1)(...
ざぶん、と重い水音が響いて、ユーノは振り向いた。
光にきらきらと水面を輝かせている湖の岸で、一人の少女が深く頭を垂れて祈っている。表情は見えないが、俯いた沈...
光にきらきらと水面を輝かせている湖の岸で、一人の少女が深く頭を垂れて祈っている。表情は見えないが、俯いた沈...
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登録日 2017.06.05 20:31
『ドリーム・ウォーカー』3.武士と僧侶(5...
「いるよ」
穏やかな落ち着いた声がすぐに答えて、ほっとした。
春日は出て行かなかった、ずっとそこにいてくれた。
安心すると同時に、今度はなぜ何もしてくれな...
穏やかな落ち着いた声がすぐに答えて、ほっとした。
春日は出て行かなかった、ずっとそこにいてくれた。
安心すると同時に、今度はなぜ何もしてくれな...
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登録日 2017.06.04 19:55
『飛ばない天使達の中』9アップ。
ナースステーションを出ていく看護師に慌てて付き従いながら、東子は、リズム、深浅、チアノーゼ、と心の中で繰り返した。
丸い小さな背中、蜜柑の汁だらけの口、ぴく...
丸い小さな背中、蜜柑の汁だらけの口、ぴく...
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登録日 2017.06.04 19:53
『書きたい小説』2.みかん アップ。
3年着なかったら捨ててもいい服。でも捨てるのが進まない。もうちょっととか、まだ少しとか、未練を並べて箪笥に戻すからいつまでたっても捨てられない。
冷蔵庫のち...
冷蔵庫のち...
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登録日 2017.06.04 19:53
『ラズーン』第一部 17.しゃべり鳥(ライ...
(ラズーンへ行こう)
全ての謎が集まっていく、世界の中心へ。
(そこでこの体で確かめる)
世界に今何が起きているのかを。
顔を上げ、太陽を仰ぎ、深く息を吸...
全ての謎が集まっていく、世界の中心へ。
(そこでこの体で確かめる)
世界に今何が起きているのかを。
顔を上げ、太陽を仰ぎ、深く息を吸...
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登録日 2017.06.04 19:52
1650000ヒットありがとうございました!
個人サイト『エターナル・アイズ』が1650000ヒットとなりました。
ご訪問下さってる皆様に深く感謝いたします。
これからもよろしくお願いいたします。
ご訪問下さってる皆様に深く感謝いたします。
これからもよろしくお願いいたします。
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登録日 2017.06.03 09:10
『書きたい小説』2.みかん(1)(個人サイト...
3年着なかったら捨ててもいい服。でも捨てるのが進まない。もうちょっととか、まだ少しとか、未練を並べて箪笥に戻すからいつまでたっても捨てられない。
冷蔵庫のち...
冷蔵庫のち...
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登録日 2017.06.03 09:08
『飛ばない天使達の中』8アップ。
「セーター…」
「そう。麻衣子の」
母親は視線を落とした。編み目一つ一つを拾うように眺め、
「退院祝いのつもりで編んでるの。暑いんだけどね、夏編むのは。でも、...
「そう。麻衣子の」
母親は視線を落とした。編み目一つ一つを拾うように眺め、
「退院祝いのつもりで編んでるの。暑いんだけどね、夏編むのは。でも、...
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登録日 2017.06.03 09:06
『ドリーム・ウォーカー』3.武士と僧侶(4...
城山先生が靴を脱がせて布団をかけてくれ、僕の手首を握った。
「うん、脈はしっかりしてるし、大丈夫そうね、顔色もましになってきてるね」
「ぼく、鞄取ってきます。...
「うん、脈はしっかりしてるし、大丈夫そうね、顔色もましになってきてるね」
「ぼく、鞄取ってきます。...
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登録日 2017.06.03 09:06
『ラズーン』第一部 17.しゃべり鳥(ライ...
ほんとに男のほうがいいの?」
ちらっと悪戯っぽい目で見やって来たユーノが付け加え、反論しようとした矢先、ふい、と目を逸らせた。
「男がいいから」
「?」
「男...
ちらっと悪戯っぽい目で見やって来たユーノが付け加え、反論しようとした矢先、ふい、と目を逸らせた。
「男がいいから」
「?」
「男...
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登録日 2017.06.03 09:05
『書きたい小説』1.フレンチトースト(新連...
書きたい小説がない。
ネット上で公募を見つけて、さて何を書こうかと思ったとたんに、そう気づいてしまって戸惑った。
私の好きな作品は、海外のミステリー小説。...
ネット上で公募を見つけて、さて何を書こうかと思ったとたんに、そう気づいてしまって戸惑った。
私の好きな作品は、海外のミステリー小説。...
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登録日 2017.06.02 08:28
『飛ばない天使達の中』7アップ。
ナースステーションに入ると、担当看護師が苛々した顔で待っていた。
「で? 検温するの? しないの?」
「あの…」
「困るのよね、はっきりしてくれないと。こっち...
「で? 検温するの? しないの?」
「あの…」
「困るのよね、はっきりしてくれないと。こっち...
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登録日 2017.06.02 08:27
『ドリーム・ウォーカー』3.武士と僧侶(3...
その日一日中、僕は何もかも見通す澄んだ僧の視線を感じていた。
食事をしていても、他の奴と話をしていても、何度も振り返って誰もいないことを確かめた後でも、頭の...
食事をしていても、他の奴と話をしていても、何度も振り返って誰もいないことを確かめた後でも、頭の...
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登録日 2017.06.02 08:26
『ラズーン』第一部 17.しゃべり鳥(ライ...
「何が不満だ?」
「何がって!」
「キスして助けろと言われたから、キスしたんだぞ?」
「う」
「礼を言われても、罵倒される筋合いはないと思うが」
「う、う」
「...
「何がって!」
「キスして助けろと言われたから、キスしたんだぞ?」
「う」
「礼を言われても、罵倒される筋合いはないと思うが」
「う、う」
「...
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登録日 2017.06.02 08:26
『ラズーン』第一部 17.しゃべり鳥(ライ...
(小さな唇だな)
感触を確かめる。
(震えてる)
いつかの導師の所では、少年のようにただただ重ねて所有したかっただけ、けれど今ははっきりと、ユーノに自分を刻...
感触を確かめる。
(震えてる)
いつかの導師の所では、少年のようにただただ重ねて所有したかっただけ、けれど今ははっきりと、ユーノに自分を刻...
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登録日 2017.06.01 12:11
『飛ばない天使達の中』6アップ。
「林さん」
「……」
顔を上げると、東子の顔を教官が覗き込んでいた。
「昼からの検温、できますか?」
「………」
東子は無言で再び俯いてしまった。
恐れていた...
「……」
顔を上げると、東子の顔を教官が覗き込んでいた。
「昼からの検温、できますか?」
「………」
東子は無言で再び俯いてしまった。
恐れていた...
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登録日 2017.06.01 12:10