『闇を闇から』3.オーバーラップ(2)アップ...
「………課長は牟田さんとつき合っていたんですね?」
伊吹の声がこう聞こえる。
課長は大輔さんと付き合っていたんですね。
…………いや、違うな。
京介の中でき...
伊吹の声がこう聞こえる。
課長は大輔さんと付き合っていたんですね。
…………いや、違うな。
京介の中でき...
コメント 0件
登録日 2017.07.23 22:56
『ラズーン』第二部 4.視察官達(11)(個人...
「御丁寧なことだ。視察官(オペ)一人にこれほどの手勢を繰り出すとは」
いつの間にか、ぐるりと『運命(リマイン)』達が囲んでいた。黒い髪を振り乱し、血のように赤...
いつの間にか、ぐるりと『運命(リマイン)』達が囲んでいた。黒い髪を振り乱し、血のように赤...
コメント 0件
登録日 2017.07.23 22:55
『闇を闇から』3.オーバーラップ(1)アップ...
入って、と美並が招かれた部屋は驚くほど何もなかった。
「さっきの玄関のところに猫があって」
「説明しなくていいから」
あ、そうそう、と思い出したように振り返...
「さっきの玄関のところに猫があって」
「説明しなくていいから」
あ、そうそう、と思い出したように振り返...
コメント 0件
登録日 2017.07.22 21:45
『ラズーン』第二部 4.視察官達(10)(個人...
「これが酸素発生剤」
アシャは木陰でイルファの分厚い掌にぽとりとカプセルを落とした。
「何だこれは」
不思議な形と色だな。
イルファが差し上げたカプセルは...
アシャは木陰でイルファの分厚い掌にぽとりとカプセルを落とした。
「何だこれは」
不思議な形と色だな。
イルファが差し上げたカプセルは...
コメント 0件
登録日 2017.07.22 21:43
『闇を闇から』2.闇から見る眼(7)アップ。
「僕、わりと器用に泣けるんだよ」
説明しながら伊吹の手が掴んだ部分をじっと見つめてしまう。
「いいから、何階っ」
「802」
ぎゅ、と握られてる。腕を強く握ら...
説明しながら伊吹の手が掴んだ部分をじっと見つめてしまう。
「いいから、何階っ」
「802」
ぎゅ、と握られてる。腕を強く握ら...
コメント 0件
登録日 2017.07.21 19:51
『ラズーン』第二部 4.視察官達(2)アップ...
「どうしたんだ、アシャ」
イルファが珍しく生真面目に声をかけてきた。
「何がだ」
「顔が赤いぞ」
「気のせいだ」
「そうか? いや、俺は今いろいろなことに鋭く...
イルファが珍しく生真面目に声をかけてきた。
「何がだ」
「顔が赤いぞ」
「気のせいだ」
「そうか? いや、俺は今いろいろなことに鋭く...
コメント 0件
登録日 2017.07.21 19:49
『闇を闇から』2.闇から見る眼(6)アップ。
伊吹を連れていったのは近くのフレンチレストラン。
一時期ほどの熱狂的なファンもいないが、通いだした常連は離れていかず客が途切れない店で、今日も直前に入れた電...
一時期ほどの熱狂的なファンもいないが、通いだした常連は離れていかず客が途切れない店で、今日も直前に入れた電...
コメント 0件
登録日 2017.07.21 00:49
『ラズーン』第二部 4.視察官達(8)(個人サ...
「ハイラカ」
驚いたようにイシュタが続ける。
「しかし、我々の旅は急ぐものだ」
「でも、彼を放ってはおけません。一日やそこら見ているぐらいの時間はあるでしょう...
驚いたようにイシュタが続ける。
「しかし、我々の旅は急ぐものだ」
「でも、彼を放ってはおけません。一日やそこら見ているぐらいの時間はあるでしょう...
コメント 0件
登録日 2017.07.21 00:47
『闇を闇から』2.闇から見る眼(5)アップ。
不安そうな顔をして横目でちらちら見てくる伊吹の隣で、アイスコーヒーを飲みながら、さてそういうことならどういう手が効果的かなあ、と考える。
男性関係はほとんど...
男性関係はほとんど...
コメント 0件
登録日 2017.07.19 09:02
『ラズーン』第二部 4.視察官達(7)(個人サ...
「俺は行くと言ったら行く」
イルファは断固として繰り返した。むっつりとしたアシャ、不安そうなレスファート、ナスト、マノーダと一通り見回し、ぐっと唇を曲げる。丸...
イルファは断固として繰り返した。むっつりとしたアシャ、不安そうなレスファート、ナスト、マノーダと一通り見回し、ぐっと唇を曲げる。丸...
コメント 0件
登録日 2017.07.19 09:01
『闇を闇から』2.闇から見る眼(4)アップ。
さりげなく、ごくさりげなく京介は動き方を変えた。
伊吹を一人にしないように、微妙な頃合で仕事を始めたり、電話をかけだしたりする。
気付いたのはやはり石塚だ...
伊吹を一人にしないように、微妙な頃合で仕事を始めたり、電話をかけだしたりする。
気付いたのはやはり石塚だ...
コメント 0件
登録日 2017.07.18 10:14
『ラズーン』第二部 4.視察官達(6)(個人サ...
1660000ヒットありがとうございました!
これからもよろしくお願いいたします。
「カザドだけでもない」
イシュタは物憂げに、窓の外に視線を逸らせた。
「...
これからもよろしくお願いいたします。
「カザドだけでもない」
イシュタは物憂げに、窓の外に視線を逸らせた。
「...
コメント 0件
登録日 2017.07.18 10:13
『闇を闇から』2.闇から見る眼(3)アップ。
伊吹美並は順調に仕事を覚えていった。
いろいろなアルバイトをしていたというせいもあるのか、人慣れも早いし、応対も丁寧だ。他課での反応も客からの評判も悪くない...
いろいろなアルバイトをしていたというせいもあるのか、人慣れも早いし、応対も丁寧だ。他課での反応も客からの評判も悪くない...
コメント 0件
登録日 2017.07.17 09:03
『ラズーン』第二部 4.視察官達(5)(個人サ...
気を失う寸前、ユーノは微かに微笑んだ。全てをわかったかのように。全てを諦めたかのように。
(そうだ)
アシャは心の中で低く呟く。
(そうやって気を失っていろ...
(そうだ)
アシャは心の中で低く呟く。
(そうやって気を失っていろ...
コメント 0件
登録日 2017.07.17 09:03
『闇を闇から』2.闇から見る眼(2)アップ。
名前を知ったのは会うよりも早かった。
京介と別れた後ぐらいから、相子は体調を崩すようになって、唐突に休むことが増えた。
流通管理課というのはそれほど仕事が...
京介と別れた後ぐらいから、相子は体調を崩すようになって、唐突に休むことが増えた。
流通管理課というのはそれほど仕事が...
コメント 0件
登録日 2017.07.17 00:20
『ラズーン』第二部 4.視察官達(1)アップ...
「ラズーンは…『銀の王族』を……集めてる……?」
「そうだ」
「……そのわけを………」
あなたは知ってるの?
一瞬沈黙したアシャの深沈とした紫の瞳が、まっすぐにユーノ...
「そうだ」
「……そのわけを………」
あなたは知ってるの?
一瞬沈黙したアシャの深沈とした紫の瞳が、まっすぐにユーノ...
コメント 0件
登録日 2017.07.17 00:20
『闇を闇から』2.闇から見る眼(1)アップ。
温かな息がかかったような気がした。
目覚まし代わりの一舐めがもうすぐやってくるから阻止したい。
手を伸ばして京介はぱたぱたと枕元を探る。
「イブキ……?」...
目覚まし代わりの一舐めがもうすぐやってくるから阻止したい。
手を伸ばして京介はぱたぱたと枕元を探る。
「イブキ……?」...
コメント 0件
登録日 2017.07.15 09:08
『ラズーン』第二部 4.視察官達(3)(個人サ...
(…甘い……息…)
ユーノはぼんやりまどろみながら考えている。
(誰……? ……頬に……微かに……でも……ひどく近くに……そっと…)
抱きとめられている、そんな温もりを感じ...
ユーノはぼんやりまどろみながら考えている。
(誰……? ……頬に……微かに……でも……ひどく近くに……そっと…)
抱きとめられている、そんな温もりを感じ...
コメント 0件
登録日 2017.07.15 09:04
『闇を闇から』闇を見る眼(4)アップ。
もう一軒つき合って。すぐ近くだし、おいしいコーヒー飲みたくない?
そう誘われて、これが最後ですよ、と念を押したのは、プライベートなつき合いはこれっきりだと...
コメント 0件
登録日 2017.07.14 11:57
『ラズーン』第二部 4.視察官達(2)(個人サ...
危うい足取りで近づいてくると、ユーノは崩れるようにベッドに腰を落とした。呼吸が弾んでいるのを必死に堪えてごまかそうとする。
(がたがたの体のくせに)
だから...
(がたがたの体のくせに)
だから...
コメント 0件
登録日 2017.07.14 11:53