『彼岸の光景』2 アップ。
人が死ぬのを見たのは何度もある。
テレビや何かの報道で、というのではなく、実際にこの目で見て、死体の冷たさそっけなさも触っているからよくわかる。
それはも...
テレビや何かの報道で、というのではなく、実際にこの目で見て、死体の冷たさそっけなさも触っているからよくわかる。
それはも...
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登録日 2017.09.17 09:13
『闇を闇から』10.砕かれたガラス(7)アップ...
「……悔しい」
「は?」
「……京ちゃんがそれほど慌てるの、初めて見たわ」
「あ…」
恵子がきつい顔で携帯のボタンを押し始める。
「伊吹さん、お仕事中?」
「恵子...
「は?」
「……京ちゃんがそれほど慌てるの、初めて見たわ」
「あ…」
恵子がきつい顔で携帯のボタンを押し始める。
「伊吹さん、お仕事中?」
「恵子...
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登録日 2017.09.17 09:12
『ラズーン』第二部 9.生贄(10)(個人サイ...
「…アシャ…?」
(これは…幻…?)
戸惑ったのはユーノの方だ。
(これは何?)
混乱したまま、月光を浴び、上半身裸の背中に黄金の髪を輝かせている、眩いアシャを...
(これは…幻…?)
戸惑ったのはユーノの方だ。
(これは何?)
混乱したまま、月光を浴び、上半身裸の背中に黄金の髪を輝かせている、眩いアシャを...
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登録日 2017.09.17 09:11
『彼岸の光景』1(新連載)アップ。
何だか最近急に、たびたび曾祖母の臨終の場面を思い出す。
年齢にしてはいつもハイカラで、といってもずっと着物で通した人だった。薄くなった半白の髪を毎朝丁寧にす...
年齢にしてはいつもハイカラで、といってもずっと着物で通した人だった。薄くなった半白の髪を毎朝丁寧にす...
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登録日 2017.09.16 22:04
『闇を闇から』10.砕かれたガラス(6)アップ...
「きゃあっ!」
どん、と恵子が思いきり床に転がった。
「何するの!」
「……それはこっちの台詞でしょう」
京介はうっそりと無表情な顔を上げた。恵子が強ばった顔...
どん、と恵子が思いきり床に転がった。
「何するの!」
「……それはこっちの台詞でしょう」
京介はうっそりと無表情な顔を上げた。恵子が強ばった顔...
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登録日 2017.09.16 22:03
『ラズーン』第二部 9.生贄(3) アップ。
「礼を、受けてくれ」
囁くのが精一杯だった。
「俺の、恭順を、受け取ってくれ」
(俺はお前に属するもの)
「俺が側に居ることを、許してくれ」
(俺の運命を全て...
囁くのが精一杯だった。
「俺の、恭順を、受け取ってくれ」
(俺はお前に属するもの)
「俺が側に居ることを、許してくれ」
(俺の運命を全て...
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登録日 2017.09.16 22:00
『開かない箱』10(最終話) アップ。
僕はケータイを切った。
そして、人が開けてしまったとんでもない箱と、それもろとも山ほどの死体を封じ込めた、もう一つの大きな箱のことを思った。
現代科学の粋...
そして、人が開けてしまったとんでもない箱と、それもろとも山ほどの死体を封じ込めた、もう一つの大きな箱のことを思った。
現代科学の粋...
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登録日 2017.09.15 09:09
『闇を闇から』10.砕かれたガラス(5)アップ...
『ハイウィンド・リール』は京介も何度か仕事でロビーを待ち合わせに使ったことがある。それなりに格式のある立派なホテルだと思っていたが、経営難なのだろうか、あちら...
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登録日 2017.09.15 09:08
『ラズーン』第二部 9.生贄(1)(2) アップ...
(生きてるよね、ユーノ。死んでないよね)
イルファに馬に乗せられ、レスファートはともすれば歪みそうになる視界に必死になって歯を食い縛る。
「はあっ!」
イル...
イルファに馬に乗せられ、レスファートはともすれば歪みそうになる視界に必死になって歯を食い縛る。
「はあっ!」
イル...
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登録日 2017.09.15 09:07
『開かない箱』9 アップ。
それから数日、バイトをしながら、心の中には、ボックスの途切れた話とみやの緊迫した口調、バイト先の朝刊で確かめたオオトモかもしれない事故死の記事で一杯だった。...
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登録日 2017.09.14 20:55
『闇を闇から』10.砕かれたガラス(4)アップ...
「どうしたの?」
俯いていた京介に薄いピンクのショールを巻きつけたのは恵子だった。下から長い髪をさらさら滑らせながら見上げてきて笑う。
「捨てられた子犬みたい...
俯いていた京介に薄いピンクのショールを巻きつけたのは恵子だった。下から長い髪をさらさら滑らせながら見上げてきて笑う。
「捨てられた子犬みたい...
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登録日 2017.09.14 20:54
『ラズーン』第二部 9.生贄(7)(個人サイ...
(どこだ?)
アシャは乱れる息を整えながら、漆黒の夜を透かし見た。
もはや明日は来ないのかと思われるほどの重い闇、今まで体験したことがたった一晩のうちに起こ...
アシャは乱れる息を整えながら、漆黒の夜を透かし見た。
もはや明日は来ないのかと思われるほどの重い闇、今まで体験したことがたった一晩のうちに起こ...
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登録日 2017.09.14 20:53
『開かない箱』8 アップ。
次にラインに参加するのは、さすがにちょっと間を空けた。
みんなが僕のことを忘れ切ってはほしくない、けれども、僕のしたことは忘れていてほしい、そんな微妙な頃合...
みんなが僕のことを忘れ切ってはほしくない、けれども、僕のしたことは忘れていてほしい、そんな微妙な頃合...
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登録日 2017.09.13 10:45
『闇を闇から』10.砕かれたガラス(3)アップ...
『課長はどうされますか』
あれはどういう意味だったんだろう。
昼間だというのに、うっすら曇ってきて冷たい風が吹き下ろしてくる空を見上げながら、京介は伊吹の...
あれはどういう意味だったんだろう。
昼間だというのに、うっすら曇ってきて冷たい風が吹き下ろしてくる空を見上げながら、京介は伊吹の...
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登録日 2017.09.13 10:39
『ラズーン』第二部 9.生贄(6)(個人サイ...
(ユーノが……しんで……しまった)
レスファートはぼんやりしている。
心の中は血糊でべっとり濡れている。中央に、まるで物のようにゴロゴロと転がされた死体がある。...
レスファートはぼんやりしている。
心の中は血糊でべっとり濡れている。中央に、まるで物のようにゴロゴロと転がされた死体がある。...
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登録日 2017.09.13 10:38
『開かない箱』7 アップ。
それを口にしたのは、ボックスだった。
『お嬢様、じゃなかったみたいですな』
「いいだろ、そんなこと」
そのまま黙ってしまうと、自分まで正体を晒してしまいそう...
『お嬢様、じゃなかったみたいですな』
「いいだろ、そんなこと」
そのまま黙ってしまうと、自分まで正体を晒してしまいそう...
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登録日 2017.09.12 08:32
『闇を闇から』10.砕かれたガラス(1)アップ...
「僕」
ごくん、と真崎は唾を呑み込んだ。眼鏡の奥の瞳が不安に揺れている。
「僕は」
電話が唐突に鳴って、美並が手を伸ばす前に石塚が取り上げた。
「はい、桜木...
ごくん、と真崎は唾を呑み込んだ。眼鏡の奥の瞳が不安に揺れている。
「僕は」
電話が唐突に鳴って、美並が手を伸ばす前に石塚が取り上げた。
「はい、桜木...
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登録日 2017.09.12 08:31
『ラズーン』第二部 9.生贄(5)(個人サイ...
カッと短剣の先から光った炎に、アシャは危うく飛び退いた。僅かなずれで、今までアシャの居た所が黒く焦げる。間髪入れず、アシャの短剣の先からも粒子のような光が走っ...
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登録日 2017.09.12 08:30
『開かない箱』6 アップ。
「おーい,健一!」
「はい!」
僕は整理の手を止めて、倉庫から顔を出した。
売り場主任が手招きをしている。妙ににやにやと機嫌がいい。
その横に、見慣れない...
「はい!」
僕は整理の手を止めて、倉庫から顔を出した。
売り場主任が手招きをしている。妙ににやにやと機嫌がいい。
その横に、見慣れない...
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登録日 2017.09.11 13:13
『闇を闇から』10.砕かれたガラス(1)アップ...
課に戻ると、真崎は美並の机に載っていた資料を一抱え、自分の机に移動させて入力作業をしていた。
美並が戻ってきたのはわかっているだろうに、PCから逸らしもしない...
美並が戻ってきたのはわかっているだろうに、PCから逸らしもしない...
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登録日 2017.09.11 13:12