『ラズーン』第四部 2.『狩人の山』(オム...
「『氷の双宮』の中におられて、兵法がお分かりですかな」
おやおや、これはどこかの誰かが使った戦法だったらしい。
アシャはすぐ反応したシートスを見つめ返す。相...
おやおや、これはどこかの誰かが使った戦法だったらしい。
アシャはすぐ反応したシートスを見つめ返す。相...
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登録日 2018.05.09 08:20
『よいこのすすめ』9 アップ。
ちう。
「……ん……?」
ちううう。
「………わあっ!」
「てえっ!」
首筋に濡れた温かいものが当たって、妙な音をたてながら吸いついてきた、とまではわかった。ぼ...
「……ん……?」
ちううう。
「………わあっ!」
「てえっ!」
首筋に濡れた温かいものが当たって、妙な音をたてながら吸いついてきた、とまではわかった。ぼ...
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登録日 2018.05.08 09:18
『闇を闇から』第4章 2.ビハインド(1) 『...
なんかあの人と話すととんでもなく疲れるんだよね。
ぼやきながら京介は元子との話し合いから部署に戻ってきた。
こうなったら疲労困憊の特効薬、伊吹と楽しいラン...
ぼやきながら京介は元子との話し合いから部署に戻ってきた。
こうなったら疲労困憊の特効薬、伊吹と楽しいラン...
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登録日 2018.05.08 09:18
『ラズーン』第四部 2.『狩人の山』(オム...
その夜。
アシャは与えられた小さな天幕(カサン)の中で、旅装も解かずに戦略図を見つめていた。
風化しやすい紙ではなく、皮紙に描かれたその図をどれほど細かく...
アシャは与えられた小さな天幕(カサン)の中で、旅装も解かずに戦略図を見つめていた。
風化しやすい紙ではなく、皮紙に描かれたその図をどれほど細かく...
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登録日 2018.05.08 09:17
『よいこのすすめ』8 アップ。
いや、ショッキングピンクのペチコートだけじゃない、真っ黒いレースのミニスカート、赤と緑のタンクトップ、つんつんに立てた金色の髪が詰め所の戸口から現れて、呆気に...
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登録日 2018.05.07 11:15
『闇を闇から』第4章 1.一人と二人(7) 『...
会社に戻ると、真崎は直帰すると告げられた。
「こっちにも仕事があるんだけどねえ」
石塚が溜め息をついて、たまった電話のメモをまとめて真崎の机に重ねる。そう言...
「こっちにも仕事があるんだけどねえ」
石塚が溜め息をついて、たまった電話のメモをまとめて真崎の机に重ねる。そう言...
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登録日 2018.05.07 11:15
『ラズーン』第四部 2.『狩人の山』(オム...
アシャ、十七歳。
「反乱?」
「うむ」
『氷の双宮』で、『太皇(スーグ)』は額の辺りを微かに曇らせて頷いた。
「『黒の流れ(デーヤ)』流域、ガデロで付近の村...
「反乱?」
「うむ」
『氷の双宮』で、『太皇(スーグ)』は額の辺りを微かに曇らせて頷いた。
「『黒の流れ(デーヤ)』流域、ガデロで付近の村...
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登録日 2018.05.07 11:14
『よいこのすすめ』7 アップ。
「怒ってるの、鷹」
「うん。凄く怒ってる。話なんかするつもりないみたい」
「……なんで?」
「なんで…って」
「なんで? 俺が何かした?」
「や、何かって」
「俺…...
「うん。凄く怒ってる。話なんかするつもりないみたい」
「……なんで?」
「なんで…って」
「なんで? 俺が何かした?」
「や、何かって」
「俺…...
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登録日 2018.05.06 09:05
『闇を闇から』第4章 1.一人と二人(6) 『...
有沢と別れて急ぎ足に会社に戻っていく途中、美並はふいに頭上に響いた声に立ち止まった。
「……賛美歌?」
軽やかな声が幾重にも重なっていく、その独特な旋律に、あ...
「……賛美歌?」
軽やかな声が幾重にも重なっていく、その独特な旋律に、あ...
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登録日 2018.05.06 09:04
『ラズーン』第四部 2.『狩人の山』(オム...
「ふう…」
アシャは詰めていた息を吐いて足を止め、額に滲んだ汗を手の甲で拭った。汗は玉となり、既に幾筋も額から頬や鼻筋へと流れ落ち、きらきら光りながら足下の万...
アシャは詰めていた息を吐いて足を止め、額に滲んだ汗を手の甲で拭った。汗は玉となり、既に幾筋も額から頬や鼻筋へと流れ落ち、きらきら光りながら足下の万...
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登録日 2018.05.06 09:04
『よいこのすすめ』6 アップ。
「高岳くーん」
小児科へ郵便物を届けにいくと、早速田中玲子に絡まれた。
「聞いたわよー」
「……何をですか」
「ふ、ら、れ、た、んだって?」
「か、ん、け、い、...
小児科へ郵便物を届けにいくと、早速田中玲子に絡まれた。
「聞いたわよー」
「……何をですか」
「ふ、ら、れ、た、んだって?」
「か、ん、け、い、...
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登録日 2018.05.05 17:56
『闇を闇から』第4章 1.一人と二人(5) 『...
「……彼には」
話しかけられて我に返る。
『飯島』のこと、事件のこと、そしてそれに美並が不思議なほど深く関わっていたこと。
ひょっとしたら、美並がどこかの時...
話しかけられて我に返る。
『飯島』のこと、事件のこと、そしてそれに美並が不思議なほど深く関わっていたこと。
ひょっとしたら、美並がどこかの時...
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登録日 2018.05.05 17:55
『ラズーン』第四部 2.『狩人の山』(オム...
(私が『正統後継者』になる…)
この世の全てをあまねく治める統合府ラズーン、その頂点の長たる『太皇(スーグ)』、そして、その地位を継ぎ、次代の『太皇(スーグ)...
この世の全てをあまねく治める統合府ラズーン、その頂点の長たる『太皇(スーグ)』、そして、その地位を継ぎ、次代の『太皇(スーグ)...
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登録日 2018.05.05 17:55
『よいこのすすめ』5 アップ。
これ院長室によろしく、と朝一番の受付から正志に渡された封筒で、ああ、これはキたな、と思った。
「おはようございまーす」
ノックをしても返事がないのはいつもの...
「おはようございまーす」
ノックをしても返事がないのはいつもの...
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登録日 2018.05.04 09:04
『闇を闇から』第4章 1.一人と二人(4) 『...
昼の休憩を外に出てくる、そう美並が告げると石塚は一瞬複雑な顔になった。
「連絡とれる場所でしょうね」
「駅前の『オリジン』です」
「ふうん」
待ち合わせ、と...
「連絡とれる場所でしょうね」
「駅前の『オリジン』です」
「ふうん」
待ち合わせ、と...
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登録日 2018.05.04 09:04
『ラズーン』第四部 2.『狩人の山』(オム...
『太皇(スーグ)』の声にユーノはそうっと息を吐き、よりひそやかに息を吸った。ゆっくりと、ゆっくりと………。自然と目が閉じ、安らかな気持ちになってくる。
「いきな...
「いきな...
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登録日 2018.05.04 09:03
『ラズーン』第四部 1.カザドの胎動(1) (2...
第四部開始。
日差しは燦々と降り注いでいる。
一年中穏やかな気候を保つ小国、セレドの皇宮の中庭にも、その金の光は惜しみなく降って、あたりの何もかもを見る者...
日差しは燦々と降り注いでいる。
一年中穏やかな気候を保つ小国、セレドの皇宮の中庭にも、その金の光は惜しみなく降って、あたりの何もかもを見る者...
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登録日 2018.05.03 21:24
『よいこのすすめ』4 アップ。
「どこがまずかったんだ?」
「あ〜」
なんだろうな、この男のわけわからんピュアさは、と正志は溜め息を重ねる。
別に三上が初めての相手というわけでもないみたい...
「あ〜」
なんだろうな、この男のわけわからんピュアさは、と正志は溜め息を重ねる。
別に三上が初めての相手というわけでもないみたい...
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登録日 2018.05.03 16:05
『闇を闇から』第4章 1.一人と二人(3) 『...
「……どういうつもりなんです」
重苦しい雰囲気で終わった会議、心配そうにちらちら視線をよこしながら出ていった細田と赤来に軽く会釈して、京介は座ったままの元子に向...
重苦しい雰囲気で終わった会議、心配そうにちらちら視線をよこしながら出ていった細田と赤来に軽く会釈して、京介は座ったままの元子に向...
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登録日 2018.05.03 16:04
『ラズーン』第四部 2.『狩人の山』(オム...
どこの国の昔語りをする老人でも、ふと口を噤んで話さぬことがある。
まるで、その話をすることで、禍々しい影を呼び込んでしまうと言いたげに話しかけた口を閉ざし、...
まるで、その話をすることで、禍々しい影を呼び込んでしまうと言いたげに話しかけた口を閉ざし、...
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登録日 2018.05.03 16:03