『ラズーン』第四部 3.罠(2) (個人サイ...
レアナは顔から音を立てて血の気が引くのを感じた。ミアナ皇妃も顔を強張らせ、何ともいいようのない複雑な顔で凍りついているようだ。
「我が恵み深き『太皇(スーグ)...
「我が恵み深き『太皇(スーグ)...
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登録日 2018.05.15 13:57
『よいこのすすめ』15 アップ。
花の次は花言葉ですか………。
深く重い溜め息をついて、おそるおそる正志は尋ねた。
「黄色の薔薇の花言葉って、何?」
「『嫉妬』」
くふ、と『彼女』は甘い鼻声...
深く重い溜め息をついて、おそるおそる正志は尋ねた。
「黄色の薔薇の花言葉って、何?」
「『嫉妬』」
くふ、と『彼女』は甘い鼻声...
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登録日 2018.05.14 09:16
『闇を闇から』第4章 2.ビハインド(7) 『...
ずるずる。
「おいしいですね」
ずるずるずるずる。
「スープにちょっととろみがあるのかな」
「……冷えた体に、いいからって」
「ああ、なるほど」
「……………久し...
「おいしいですね」
ずるずるずるずる。
「スープにちょっととろみがあるのかな」
「……冷えた体に、いいからって」
「ああ、なるほど」
「……………久し...
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登録日 2018.05.14 09:16
『ラズーン』第四部 3.罠(1) (個人サイ...
その使者がセレド皇宮に姿を見せたのは、ちょうど、遠く離れたラズーンの『氷の双宮』で、ユーノが洗礼から目覚めた日のことだった。
どこからともなく現れて、馬を蹴...
どこからともなく現れて、馬を蹴...
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登録日 2018.05.14 09:15
『よいこのすすめ』14 アップ。
何の花束って。
正志は黙り込み、考え込み、頭を捻る。
「あんまり花知らないんだよね」
「いいから」
「チューリップとかひまわりとか」
「今冬だよ?」
「あ、...
正志は黙り込み、考え込み、頭を捻る。
「あんまり花知らないんだよね」
「いいから」
「チューリップとかひまわりとか」
「今冬だよ?」
「あ、...
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登録日 2018.05.13 09:15
『闇を闇から』第4章 2.ビハインド(6) 『...
「できますよ」
「…」
「少なくとも、この五目そばを頂くことは」
「ふざけるな」
「ふざけてなんかいません」
美並は五目そばを見下ろした。
「…」
「少なくとも、この五目そばを頂くことは」
「ふざけるな」
「ふざけてなんかいません」
美並は五目そばを見下ろした。
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登録日 2018.05.13 09:14
『ラズーン』第四部 2.『狩人の山』(オム...
アシャのそういう期待を見透かしたように、ギヌアはくつくつと嗤った。
「『太皇(スーグ)』も野戦部隊(シーガリオン)も『羽根』もあてにはならんぞ。……何せ、あの娘...
「『太皇(スーグ)』も野戦部隊(シーガリオン)も『羽根』もあてにはならんぞ。……何せ、あの娘...
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登録日 2018.05.13 09:13
『よいこのすすめ』13 アップ。
「ふふーん」
「なに、そのふふーんって」
「今、正志くんさあ、悔しいなあとか思ってない?」
「う」
いや、悔しいなあっていうより、もうどうしたらいいもんだかの...
「なに、そのふふーんって」
「今、正志くんさあ、悔しいなあとか思ってない?」
「う」
いや、悔しいなあっていうより、もうどうしたらいいもんだかの...
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登録日 2018.05.12 09:13
『闇を闇から』第4章 2.ビハインド(5) 『...
「寒くないですか?」
駅前に白い息を吐きながら駆けて来た有沢は子供のように笑いかけた。
「はい」
「待たせてしまってすみません」
こっちです、と誘う額にはう...
駅前に白い息を吐きながら駆けて来た有沢は子供のように笑いかけた。
「はい」
「待たせてしまってすみません」
こっちです、と誘う額にはう...
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登録日 2018.05.12 09:12
『ラズーン』第四部 2.『狩人の山』(オム...
キンッ!!
鋭い音をたてて、首あたりに飛んできた短剣が跳ね飛び、川面に落ちて吸い込まれた。左岸の反乱軍拠点に、いつの間にかずらりと敵が並んでいる。炎に照り返さ...
鋭い音をたてて、首あたりに飛んできた短剣が跳ね飛び、川面に落ちて吸い込まれた。左岸の反乱軍拠点に、いつの間にかずらりと敵が並んでいる。炎に照り返さ...
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登録日 2018.05.12 09:12
『DRAGON NET』96.『天空で踊るなかれ』(1)...
わかる、けれど、馬鹿だ、あんた。
選択などない、最後に残るのはたった一人。
今後完結するまで一ヶ月に一度ほどの連載となります。気長にお付き合いくださいま...
選択などない、最後に残るのはたった一人。
今後完結するまで一ヶ月に一度ほどの連載となります。気長にお付き合いくださいま...
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登録日 2018.05.11 10:56
『よいこのすすめ』12 アップ。
「準備はできましたか、片桐さん」
「あ、はい」
三上が黙って動かなかったのは数秒だった。すぐに正志と『彼女』の方へ近寄ってきて、ほとんど遺跡建造物になってしま...
「あ、はい」
三上が黙って動かなかったのは数秒だった。すぐに正志と『彼女』の方へ近寄ってきて、ほとんど遺跡建造物になってしま...
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登録日 2018.05.11 10:37
『闇を闇から』第4章 2.ビハインド(4) 『...
汗に塗れた身体にもう一度シャワーを浴びて、バスタオルを羽織ったまま京介は部屋の中を横切る。ひんやりした空気が気持ちいい。
「……こっちだったかな」
食器棚の引...
「……こっちだったかな」
食器棚の引...
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登録日 2018.05.11 10:36
『ラズーン』第四部 2.『狩人の山』(オム...
『黒の流れ(デーヤ)』は夜になると一層黒々と、ねっとりとした光をその表面に漂わせていた。
「怖いのか?」
ごくり、とシートスが唾を呑み込むのに、アシャはちら...
「怖いのか?」
ごくり、とシートスが唾を呑み込むのに、アシャはちら...
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登録日 2018.05.11 10:35
『よいこのすすめ』11 アップ。
ちょっと待ったぁ、一体誰がそんなことを『彼女』に教えたんだっ。
泣きそうな気分で固まった正志の視界の端で動いた何かを振り返ると、慌てて詰め所に引っ込む田中主...
泣きそうな気分で固まった正志の視界の端で動いた何かを振り返ると、慌てて詰め所に引っ込む田中主...
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登録日 2018.05.10 12:57
『闇を闇から』第4章 2.ビハインド(3) 『...
「僕ってこんなに意気地なしだっけ」
他の女性に対してはもう少し強気だったと思うけど。
自宅に向かうエレベーター内で、京介はこちん、と額を壁に当てる。
ああ...
他の女性に対してはもう少し強気だったと思うけど。
自宅に向かうエレベーター内で、京介はこちん、と額を壁に当てる。
ああ...
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登録日 2018.05.10 12:57
『ラズーン』第四部 2.『狩人の山』(オム...
シートスは大きく目を見開いた。じっとアシャの目を見つめ、やがて静かに首を振る。
「…確かに、『黒の流れ(デーヤ)』の水は燃えると聞いたことがある。その火が『黒...
「…確かに、『黒の流れ(デーヤ)』の水は燃えると聞いたことがある。その火が『黒...
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登録日 2018.05.10 12:56
『よいこのすすめ』10 アップ。
小児科のプレイルームは病棟の中央近くにある4人部屋程度の空間で、作った当初はベッドも置けない部屋をなぜ作らなければいけないのかとずいぶん言われたらしいが、病院...
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登録日 2018.05.09 08:21
『闇を闇から』第4章 2.ビハインド(2) 『...
伊吹さんは大丈夫、そんなことはわかってる。
「でも婚約者がどこかの男と一緒に居るなら、そいつの顔ぐらい知っておきたいのは人情でしょう」
一人ごちながら、京介...
「でも婚約者がどこかの男と一緒に居るなら、そいつの顔ぐらい知っておきたいのは人情でしょう」
一人ごちながら、京介...
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登録日 2018.05.09 08:21