『闇を闇から』第4章 5.三人と四人(2) 『...
「だから私に近づいた? 私の近くに居る人なんですか?」
「へえ…」
壁際からぎしりとパイプ椅子の鳴る音と同時に檜垣が身を乗り出した。
「あんた、オカルト巫女だ...
「へえ…」
壁際からぎしりとパイプ椅子の鳴る音と同時に檜垣が身を乗り出した。
「あんた、オカルト巫女だ...
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登録日 2018.05.29 12:18
『ラズーン』第四部 4.緋のリヒャルティ(6...
おいユーノ! どうすりゃいい?!」
「どうすりゃって!」
ぎりっ、と歯に滲みるような苦い音をたててきしむ剣を支えながら、ユーノは困惑した。まさか、のっけから『金...
「どうすりゃって!」
ぎりっ、と歯に滲みるような苦い音をたててきしむ剣を支えながら、ユーノは困惑した。まさか、のっけから『金...
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登録日 2018.05.29 12:18
『よいこのすすめ』29 アップ。
もう帰ります、そう言うならいいと思っていた。
けれどさゆはどうぞ、と小さく頷いて、どこかほっとした顔で手元の紅茶を引き寄せた。そうそうに冷めてきた、けれど残...
けれどさゆはどうぞ、と小さく頷いて、どこかほっとした顔で手元の紅茶を引き寄せた。そうそうに冷めてきた、けれど残...
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登録日 2018.05.28 11:25
『闇を闇から』第4章 5.三人と四人(1) 『...
戻った向田署に受付の女性はもういなかった。
案内されているというよりは、有沢檜垣に護送されているような状況で二階に上がっていく美並を、物問いたげな視線で追う...
案内されているというよりは、有沢檜垣に護送されているような状況で二階に上がっていく美並を、物問いたげな視線で追う...
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登録日 2018.05.28 11:24
『ラズーン』第四部 4.緋のリヒャルティ(5...
鋭い目で、先頭の人間を凝視していたユーノは、ふと耳に響いた音にはっとした。ズボッ、というぬめりのある低い音。気づいたとしても、意味を考えるまでもないほどの微か...
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登録日 2018.05.28 11:24
『よいこのすすめ』28 アップ。
思わず顔を上げた正志にどきりとしたようにさゆが顔を振り向けてきた。
眼鏡の向こうのかなり茶色がかった潤んだ瞳。零れてはいないけれど、もう今にも零れそうなほど...
眼鏡の向こうのかなり茶色がかった潤んだ瞳。零れてはいないけれど、もう今にも零れそうなほど...
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登録日 2018.05.27 09:07
『闇を闇から』第4章 4.プシュカ(8) 『闇...
美並の視線に有沢がのろのろと背後を振り返る。それに気づいたのだろう、檜垣が改札から問いかけるように体を乗り出した。呼ばれるのか、そういう顔で待機する、その姿に...
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登録日 2018.05.27 09:07
『ラズーン』第四部 4.緋のリヒャルティ(4...
夜から昼、そして夜。
ほんの僅かな休憩と食事を覗いて、ユーノ達はほとんど駆け通しに駆けて、ようやくセシ公分領地に入る。
「だけどな」
蹄の音の合間にイルフ...
ほんの僅かな休憩と食事を覗いて、ユーノ達はほとんど駆け通しに駆けて、ようやくセシ公分領地に入る。
「だけどな」
蹄の音の合間にイルフ...
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登録日 2018.05.27 09:07
『よいこのすすめ』27 アップ。
「……え?」
女の方は瞬きして、そっと眼鏡を押し上げる。無邪気な微笑がそのまま固まって、大きく見開いた目に不似合いだった。
やべ。とんでもないところに出くわし...
女の方は瞬きして、そっと眼鏡を押し上げる。無邪気な微笑がそのまま固まって、大きく見開いた目に不似合いだった。
やべ。とんでもないところに出くわし...
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登録日 2018.05.26 08:43
『闇を闇から』第4章 4.プシュカ(7) 『闇...
「あー、疲れた」
美並は深く溜め息をついて駅のホームにへたり込む。
「慣れないことはするもんじゃないって?」
ずっと避けてきた、人目につくこと、目立つこと、...
美並は深く溜め息をついて駅のホームにへたり込む。
「慣れないことはするもんじゃないって?」
ずっと避けてきた、人目につくこと、目立つこと、...
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登録日 2018.05.26 08:43
『ラズーン』第四部 4.緋のリヒャルティ(1...
「ユーノ、行くぞ!」
「しっ、声が大きいよ」
呼びかけてきたイルファを制し、急いで馬を進める。
「すまん……だが、ごちゃごちゃ考えてても進まん、そうだろう?」...
「しっ、声が大きいよ」
呼びかけてきたイルファを制し、急いで馬を進める。
「すまん……だが、ごちゃごちゃ考えてても進まん、そうだろう?」...
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登録日 2018.05.26 08:42
『よいこのすすめ』26 アップ。
とりあえず、二人で少し話してみなよ。
そう言って、正志は家を出て、近くの24時間カフェに向かった。
熱はどうなの、と聞かれたけれど、夢にうなされながらでも眠...
そう言って、正志は家を出て、近くの24時間カフェに向かった。
熱はどうなの、と聞かれたけれど、夢にうなされながらでも眠...
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登録日 2018.05.25 11:00
『闇を闇から』第4章 4.プシュカ(6) 『闇...
「…満足なんですか」
美並はゆっくり目を開いて相手を見た。
「は?」
「あれで、満足なんですか?」
目を細めて繰り返す。
「満足?」
有沢の顔がうっすらと...
美並はゆっくり目を開いて相手を見た。
「は?」
「あれで、満足なんですか?」
目を細めて繰り返す。
「満足?」
有沢の顔がうっすらと...
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登録日 2018.05.25 11:00
『ラズーン』第四部 4.緋のリヒャルティ(2...
ブルッ。
馬屋でじっと首を垂れていたヒストは、ふいと顔を上げて体を震わせた。
「さすがだな、ヒスト」
伊達にラズーンまで白刃の下をかいくぐってきたのではな...
馬屋でじっと首を垂れていたヒストは、ふいと顔を上げて体を震わせた。
「さすがだな、ヒスト」
伊達にラズーンまで白刃の下をかいくぐってきたのではな...
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登録日 2018.05.25 10:59
『よいこのすすめ』25 アップ。
「ご、ごめんっ!」
悲鳴のような声を上げて、猛が急いでドアを閉めて籠ってしまう。
「ごめんごめんごめんごめんっ!」
「たけ…? …あーっ!」
「倉沢っ!」
一...
悲鳴のような声を上げて、猛が急いでドアを閉めて籠ってしまう。
「ごめんごめんごめんごめんっ!」
「たけ…? …あーっ!」
「倉沢っ!」
一...
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登録日 2018.05.24 07:44
『闇を闇から』第4章 4.プシュカ(5) 『闇...
その日、仕事を手早く済ませて、美並は真崎が課室に戻ってこないうちに会社を出た。
今朝の甘いキスの後のやりとりを思い出すだけで、胸の中に強くて温かな光が灯る。...
今朝の甘いキスの後のやりとりを思い出すだけで、胸の中に強くて温かな光が灯る。...
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登録日 2018.05.24 07:44
『ラズーン』第四部 4.緋のリヒャルティ(1...
「罠だ!」
状況を聞いたイルファが言下に言い放ち、腕を組んでぐいと反り返った。
灯皿の揺れる光が、ミダス公の私室に集まったユーノ、イルファ、ミダス公、『銀羽...
状況を聞いたイルファが言下に言い放ち、腕を組んでぐいと反り返った。
灯皿の揺れる光が、ミダス公の私室に集まったユーノ、イルファ、ミダス公、『銀羽...
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登録日 2018.05.24 07:43
『よいこのすすめ』24 アップ。
「はい、こっち向いて」
数十分後、ようやく手を離してくれたからと居間に出てきた三上を、ダイニングテーブルに誘って、正志はコーヒーを淹れ、絆創膏を出した。
「も...
数十分後、ようやく手を離してくれたからと居間に出てきた三上を、ダイニングテーブルに誘って、正志はコーヒーを淹れ、絆創膏を出した。
「も...
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登録日 2018.05.23 13:02
『闇を闇から』第4章 4.プシュカ(3) 『闇...
昨日の夜のことが蘇る。
「は…ふ…」
どれほどそうやって美並は泣いていただろう。
こんなに泣いたのはひさしぶりだ、そう思いながら顔を上げた。
駅前にはも...
「は…ふ…」
どれほどそうやって美並は泣いていただろう。
こんなに泣いたのはひさしぶりだ、そう思いながら顔を上げた。
駅前にはも...
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登録日 2018.05.23 13:01
『ラズーン』第四部 3.罠(2) アップ。
訝しげに見上げるレスファートの視線を避け、慌てて応じてユーノは手紙を握り込む。それでも、書かれていた内容は、脳裏にくっきりと刻み付けられている。
『セレド第一...
『セレド第一...
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登録日 2018.05.23 13:00