『ラズーン』第四部 10.幻遥けく(3) アッ...
風はユーノに向かってきている。
『聖なる輪』(リーソン)がわずかに熱を含む。
朱に染まった空の下、ギヌアの哄笑が、深く密やかに広がり始めたようだった。...
『聖なる輪』(リーソン)がわずかに熱を含む。
朱に染まった空の下、ギヌアの哄笑が、深く密やかに広がり始めたようだった。...
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登録日 2018.09.13 09:43
『ラズーン』第四部 10.幻遥けく(16) (...
しばらくユーノのことばを胸の内で反芻していたようだったが、納得しかねる口調でこう尋ねた。
「あなたはアシャ様をどう思われているのですか」
礼儀さえ排した、直接...
「あなたはアシャ様をどう思われているのですか」
礼儀さえ排した、直接...
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登録日 2018.09.12 08:58
『闇を闇から』番外編 『その男』(18)
そんなものを求めてはいなかった。そんなものに終わるはずはなかった。自分が得られるのはもっと素晴しいもの、もっと豊かなもの、もっともっともっと。
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登録日 2018.09.11 09:04
『ラズーン』第四部 10.幻遥けく(15) (...
ふいに、扉の向こうに熱を感じた。人の立ち止まった気配、誰何して剣に指を触れる。
もう、この公邸も安全ではないことをユーノは熟知している。ましてや、無防備に眠...
もう、この公邸も安全ではないことをユーノは熟知している。ましてや、無防備に眠...
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登録日 2018.09.11 09:01
『ラズーン』第四部 10.幻遥けく(14) (...
夜は更けている。
静かな暖かい晩で、風が微かにそよぐ程度、鳥も眠り馬も眠り、墓場で憩う死者達さえも眠り続ける、そんな夜だった。
ミダス公公邸の一室、ユーノ...
静かな暖かい晩で、風が微かにそよぐ程度、鳥も眠り馬も眠り、墓場で憩う死者達さえも眠り続ける、そんな夜だった。
ミダス公公邸の一室、ユーノ...
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登録日 2018.09.10 09:28
『闇を闇から』番外編 『その男』(16)
誰にも跪かない男を、あの日の自分のように、血に染まった地面に顔を押しつけ、踏みにじりたい。
背後注意。
ごめんなさい。
先日(14)(15)の内容に混同ありまし...
背後注意。
ごめんなさい。
先日(14)(15)の内容に混同ありまし...
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登録日 2018.09.09 08:56
『ラズーン』第四部 10.幻遥けく(2) アッ...
薄く開いた戸口に一つの影が動いた。
その影が静かに歩み去るのに二人は気づかなかった。
ましてや、その影が視察官(オペ)ジュナ・グラティアスであることや、そ...
その影が静かに歩み去るのに二人は気づかなかった。
ましてや、その影が視察官(オペ)ジュナ・グラティアスであることや、そ...
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登録日 2018.09.09 08:55
『ラズーン』第四部 10.幻遥けく(12) (...
アシャの唇が唐突に動き、掠れた声が零れてどきりとした。目を見開く、その耳が拾ったことばの意外さに、思考が追いつかない。そのリディノを嘲笑うように、アシャは再び...
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登録日 2018.09.08 07:08