segakiyui

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『ラズーン』『これはハッピーエンドにしかならない王道ラブストーリー』連載中。メルマガ『ショートストーリーシリーズ』『指令T.A.K.I』『ドラゴン・イン・ナ・シティ』展開。

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『BLUE RAIN』18.WHITE DISTANCE アップ...

 夢を見ていた。
 墓が並んでいる一画にオレンジの樹があった。
 鮮やかな実が光っている。うっすらと降っていた雨が止んで、その樹の下で一人の老人が手を伸ばす。き...
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登録日 2016.10.03 22:52

『BLUE RAIN』17.OCHER BASE アップ。

 まとめてみると荷物は意外に少なかった。もっとも、引っ越す家が一軒家で、しかも今回は同居人がいるということで、いろいろ使えないものがでてきたということもある。...
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登録日 2016.10.02 23:12

『BLUE RAIN』16.CYANIC PERSON アップ...

 右目の痛覚機能はシンパシーシステムに繋がっていたのと、中央回路に近かったせいで、切断に時間がかかった。
 初期の分析で32区のジェシカB.P.のDOLLが損壊したのが確...
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登録日 2016.10.01 23:19

『桜の護王』11.葛城(2)アップ。

 きり、と護王の歯が鳴った。荒々しく部屋を出て行きながら、低い声で吐く。
「…くそったれ……っ!」
「待てよ、どこへ」
「綾香が噛んどるんやったら……大西が無縁なわ...
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登録日 2016.10.01 23:17

『BLUE RAIN』15.GOLD EYE アップ。

 妙な場所で妙なことに及んだせいか、夜勤明けに頭痛と悪寒がした。
「大丈夫ですか?」
「ああ」
「冷えたんでしょうか」
「まあ、あんなとこでぼーっとしてちゃ」...
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登録日 2016.09.30 22:18

『BLUE RAIN』14.PURPLE SHADE アップ。

「痴話喧嘩ですって」
「お前のせいだろ」
「あなたがおかしなことを言うからです」
「俺は何も」
「はい?」
 運転しながらちろりと横目で見られて口をつぐんだ。...
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登録日 2016.09.29 09:38

『BLUE RAIN』13.SEPIA SYMPATHY アップ...

 スープは服を脱いで半透明の繭に入る。
「っん」
 銀色のコードを首に刺す。一瞬吐きそうになってたじろいだ。次第にコネクションが辛くなるのは性能限界だろうか。詰...
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登録日 2016.09.28 20:52

『BLUE RAIN』12.ORANGE FLAVOR アップ。

 デスクの上に重なっていた書類が崩れて、ついでに乗せていた住宅専門誌まで崩れてきた。
「ちっ」
「なんだ?」
 拾い上げたファレルが妙な顔で雑誌を見る。
「引っ...
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登録日 2016.09.27 22:57

『BLUE RAIN』11.PINK TONGUE アップ。

めいっぱい、泣かれてしまった。
 朝から自己嫌悪で死にそうだ。寝起きのぼんやりした頭の中にくるくる回っているのは、夕べのスープの潤んだ緑の目で。切なそうにしゃく...
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登録日 2016.09.26 20:20

『BLUE RAIN』10.OLIVE DRAGON アップ。

「よう」
「大丈夫ですか?」
「ま、な」
「無茶ばかりして」
「てめえに言われたかねえよ、ラルゴ射殺したくせに」
 査問委員会が終わった後の廊下で、俺はシーンに...
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登録日 2016.09.25 21:42

『桜の護王』11.葛城(1)アップ。

 宇津目綾をもって、『姫さん』はその転生を封じる。そして、護王をその定めより解き放つ。
(それでええんや、きっと)
 だからこそ、このときの『姫さん』は綾だった...
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登録日 2016.09.25 21:41

『BLUE RAIN』9.YELLOW SIGN アップ。

 署は奇妙に静まり返っている。
 確かに今殺人事件の通報があったのだから、みんな一斉に出払った。しかし、ラルゴの護衛のルシアは残っているはずだし、署長は連絡統...
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登録日 2016.09.24 09:42

『桜の護王』11.葛城(7)アップ。

「泣かんでええ、お前は里のためになる、祭礼のことは心配せんでええ、茜が帰ってくるさかいな」
 康隆がにんまりと目を細めて笑った。
「あいつの腕にも花王紋が現れた...
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登録日 2016.09.24 09:34

『BLUE RAIN』8.VERMILION LIPS アップ。

「寒いな」
「雪が積もったのに」
「もう少し降るかもしれないな」
 好き勝手で外回りに出ない連中の話を聞きながら窓の外を眺めてると、手元に温もりが差し出された。...
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登録日 2016.09.24 00:16

『桜の護王』11.葛城(6)アップ。

(そや、気持ちは死んでしもたらええんや)
 そして護王は洋子という器の中に、『姫さん』を入れ茜を入れ、そんなことはそしらぬふりして、そうやって時を過ごしていけば...
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登録日 2016.09.24 00:13

『BLUE RAIN』7.BROWN SUGAR アップ。

 部屋に入ったとたん、わあ、とか、げえ、とかの悲鳴が響き渡った。
 きょとんとしてマフラーを取りながら振り返ると、騒ぎの中心は珍しくスープだ。
「お前、大丈夫な...
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登録日 2016.09.23 00:51

『桜の護王』11.葛城(5)アップ。

 護王が焦り苛立つのがわかった。何が不満なのかと問われ、やはり俺が嫌いなのかとなじられ、首を振りながらもことばに出せなかった。
 もうお芝居はええのんや、私では...
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登録日 2016.09.23 00:46

『BLUE RAIN』6.BLACK BOX アップ。

「やめたんじゃなかったのか」
「あん?」
 煙草をくわえたとたんにファレルが声をかけてきた。
「やめたよ、きれいさっぱり」
「やめてないじゃないか」
「吸いたく...
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登録日 2016.09.21 12:28

『桜の護王』11.葛城(4)アップ。

 風呂場で明るい光の中で見た護王は、思っていたよりもずっときれいで官能的だった。
 熱で肌が桜色に上気している。滑らかな表面に湯が滑り光を零す。一瞬触れた部分が...
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登録日 2016.09.21 12:25

『BLUE RAIN』5.RADICAL GREEN アップ。

「動いたか?」
「まだです」
「ほい」
「ありがとうございます」
 冷え込みつつある空は今にも白いものを落としてきそうだ。差し出したコーヒーにスープは笑って唇を...
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登録日 2016.09.20 23:10
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