segakiyui

segakiyui

『ラズーン』『これはハッピーエンドにしかならない王道ラブストーリー』連載中。メルマガ『ショートストーリーシリーズ』『指令T.A.K.I』『ドラゴン・イン・ナ・シティ』展開。

ユーザをお気に入り登録すると、新しい記事が投稿された際にマイページの「お知らせ」にて通知を受け取ることができます。

2,364 102103104105106

『ラズーン』第一部 12.盲目の導師(14)(...

「ずっと若い頃、『ラズーン』から流れてきた老人の世話をしたことがあるのですよ」
「……なるほど」
 アシャはゆっくりと息を吐く。だが、手は懐に短剣を握りしめ、体か...
コメント 0
登録日 2017.03.23 17:54

『コニファーガーデン』(17) アップ。

 空が青いわ。
 見上げながら、サンドイッチをほうばる。トマトの甘酸っぱさにきゅうりのかりっとした歯触り、卵の塩みとほのかな甘味。
「バジル使ってる?」
「どう...
コメント 0
登録日 2017.03.23 17:54

『ラズーン』第一部 12.盲目の導師(13)(...

 ユーノは愛しいと思う。今まで会ったこともない人間、強くてしなやかで、なのにふとした拍子に脆い部分を見せられると、その弱味を晒すのは自分だけなのかもしれないと気...
コメント 0
登録日 2017.03.23 01:36

『ラズーン』第一部 12.盲目の導師(12)(...

「もう、やめなさい!」
 遠いところで導師の声がし、強く抱き寄せられた感覚があった。
 もう1人、別な声が響く。
 導師と言い争いをしているようだ。
 動きたく...
コメント 0
登録日 2017.03.21 20:24

『ラズーン』第一部 12.盲目の導師(2)アッ...

 でも、できるなら、もし、望めるなら。
 死ぬ時になら、アシャって呼んでも、いいかな。
 それなら不自然じゃないよね、きっと。
 アシャ。
 アシャ。
 アシャ...
コメント 0
登録日 2017.03.20 00:53

『ラズーン』第一部 12.盲目の導師(10)(...

闇に慣れてきていた瞳に、紺の頭巾に紺のマントを纏い、陰からこちらを見返してくる穏やかな白い顔が微笑んでいるのが見える。
「どうぞ、中へ」
 ユーノの側をすり抜け...
コメント 0
登録日 2017.03.18 08:53

『コニファーガーデン』(16) アップ。

 真夜中の打ち明け話なんてホラー感たっぷりだわ。
 ふてくされてマリアは冷めたコーヒーを啜った。
 今日は2日目の夜。いえ、もう3日目の朝。
 次第に白い光を満た...
コメント 0
登録日 2017.03.17 19:15

『ラズーン』第一部 12.盲目の導師(9)(個...

 導師の家は昼間見た川の流れの近くにあった。
 ヒストをゆっくり進めながら、ユーノの頭には繰り返し同じことばが流れている。
『俺にも好みと言うものがある』
 冷...
コメント 0
登録日 2017.03.17 19:14

『コニファーガーデン』(15) アップ。

「信じられないわ」
 目の前の時計を睨んだ。
「夜中の2時よ?」
「でも、お腹は空いたよね?」
 ベッドの端に座ったクリスが、くすくす笑ってマリアの膝の上から時...
コメント 0
登録日 2017.03.15 20:24

『ラズーン』第一部 12.盲目の導師(8)(個...

「なんだか物騒だろ」
 その夜、ネークの宿屋の食堂で、ユーノ達は久し振りに豊かな夕食をとっていた。
 小さな村なのに宿屋の数が多い。高名な導師を訪ねてくる旅人の...
コメント 0
登録日 2017.03.15 20:23

『コニファーガーデン』(14) アップ。

 結局、芽理のところでお昼を御馳走になって、行くまでに描いたスケッチはかわりに全部芽理に上げた。
 帰り際にふと気になって、
「あのね、『コニファーガーデン』も...
コメント 0
登録日 2017.03.14 20:59

『ラズーン』第一部 12.盲目の導師(1)アッ...

「それから」
 ゆっくり目を閉じて声が震えないように頑張る。
「明日には、ここを出よう」
「え?」
「どうしても早く、行きたいところがある」
 いつかセレドを出...
コメント 0
登録日 2017.03.14 20:58

『ラズーン』第一部 12.盲目の導師(6)(個...

「この森を抜けるとネークに入るぞ」
「ふぅん……っつ」
 アシャの声に手綱を引いたユーノが微かに眉をしかめる。
「痛むのか?」
「たいしたことないよ、あれだけ斬ら...
コメント 0
登録日 2017.03.13 18:37

『ラズーン』第一部 12.盲目の導師(5)(個...

「いや……もういい」
 イルファが不承不承首を振る。
「わかった。つまり、お前は主人だからそいつに優しくて、そいつに惚れてるわけじゃないんだな?」
「俺にも好みと...
コメント 0
登録日 2017.03.12 21:56

『コニファーガーデン』(13) アップ。

「『コニファーガーデン』って曲を知ってる?」
 向かい合って、温かなコーヒーのカップを包みながら尋ねた。
「ええ」
「昨日クリスと食事に出たの。『樫と雄牛亭』」...
コメント 0
登録日 2017.03.12 21:55

『コニファーガーデン』(12) アップ。

 マリアは夜、ぐっすり寝た。
 図太さに呆れ返るほどだけど、やることをやらなくてはならない時にはちょうどいい。
 身支度を整え、朝食の席に着く。
「…旦那様はま...
コメント 0
登録日 2017.03.11 21:56

『ラズーン』第一部 12.盲目の導師(4)(個...

「でも、そんな」
「クッ、ガッ」
 ふいにクフィラが威嚇するように鋭い声を出して、ユーノはびくりとした。冠毛を軽く逆立てている。忙しく見開いて瞬きする瞳は冗談じ...
コメント 0
登録日 2017.03.11 16:41

『ラズーン』第一部 12.盲目の導師(3)(個...

 ごくん、とイルファが唾を呑む。
 レスファートも緊張した顔でアシャを見つめる。
 ましてやその瞳に正面から見据えられて、ユーノはことばを失った。
(ラズーンの...
コメント 0
登録日 2017.03.11 01:07

『コニファーガーデン』(11) アップ。

『コニファーガーデン、いつか見た景色』
「っ」
 ギターに続いて響いた歌声に息を呑む。クリスもマリアの指を捉えたまま、視線を静かに歌い手へ送った。
『コニファー...
コメント 0
登録日 2017.03.11 01:06

『コニファーガーデン』(10) アップ。

「芽理を笑わせてくれてありがとう」
 森の家から離れていきながら、クリスがぽつりと呟いた。
「あんなに笑った顔を見るのは久しぶりだ」
「…マースも?」
 クリス...
コメント 0
登録日 2017.03.09 12:30
2,364 102103104105106