――監督はよく「節目を大切にしたい」と話されていますが、連休明け、交流戦開幕など、これまで、これからの節目について、どのように考えていますか?
高津 おっしゃる通り、僕はいつも「節目を大切にしたい」と考えています。「一年間」というスパンで見れば、キャンプイン、オープン戦開幕、ペナントレースの開幕という節目があります。もちろん、シーズンに入ってからも、ゴールデンウイーク、交流戦開幕といつた節目は大切にしています。もちろん、短期的スパンで見ても、「一週間」「一試合」「一イニング」といった節目を大切にしています。
――「節目を大切にすること」の意義、効用は何でしょう?
高津 調子が悪いときは、原因を振り返ることもできるし、悪い流れをリセットすることもできます。長いペナントレースでは、このリセットがとても重要です。調子が悪いときはもちろんだけど、調子がいいときでも、節目、節目できちんとリセットして振り返ることで、好調の理由をきちんと理解できる。やはり、節目ごとにきちんと分析しつつ、リセットもするというのは重要だと思いますね。
――その一方で、現在のような新型コロナウイルス禍では、不測の事態も念頭に置く必要があります。
高津 実際にシーズンがスタートしてから陽性者が出たり、濃厚接触によって自宅待機を余儀なくされたり、コロナによる影響は出ています。とはいえ、前回も言ったけど、「彼はコロナになるだろう」と考えながら選手起用をしているわけではないので、その点はあくまでも「自分の引き出し」が大切になってくると思います。
――状況に応じて、監督自身の中にある「引き出し」を随時開けていくということですね。
高津 そうです。一軍だけでなく、二軍も含めた約70名の支配下選手と育成選手の状況を常に把握して、「現在は誰が調子がいいのか?」「どういう打順が効果的なのか?」、そうしたことに臨機応変に対応していくことが、より重要になってくると思います。その点は、去年よりもより強く感じていますね。