こうして大学に進み、日大野球部にお世話になることになりました。チームは当時あまり奮っていなくて、東京の大学野球リーグである「東都リーグ」でも2部どまり。私の大学野球は、2部リーグからのスタートでした。
ところが運のいいことに、チームの先輩に、のちに投手として中日に入る落合(英)さんがいたんです。彼の活躍を中心にチームの調子が上がり始め、私が1年生の秋、見事「1・2部入れ替え戦」を制し、1部昇格を果たしました。この入れ替え戦には私も出場し、最終打席では、なんとサヨナラホームラン。このときの活躍もあってか、その後は卒業までずっとレギュラーでやらせてもらいましたね。
また、昇格を果たしたことで、2部リーグ用の神宮第2球場から、1部用のメイン球場でプレイできるようになりました。嬉しかったですね。この球場では、もちろんヤクルトスワローズの試合も行なわれていました。当時のヤクルトは古田(敦)さんや池山(隆)さん、広沢(克)さんなど、球界を代表するスター選手がいましたから、そんな選手達と同じ球場でプレイできるだけでも、ずいぶん刺激的でしたね。
それに、今でこそプロスカウトは2部リーグにも来るようですが、当時は「1部にしか来ない。だから1部の選手しかプロには行けない」と言われていたので、そのあたりは本当にツイていたと思います。