真中流マネジメント

真中満×野球――始まりは“もらい物”の左利きグローブ

2016.10.14 公式 真中流マネジメント 第14回

地元・大田原から宇都宮学園へ

同級生に誘われてセレクションに参加
予期せぬチャンスに「3年だけ苦労してみるか」

中学生になると、学校の軟式野球部に入部します。1、2年生のときは球拾いばかりやっていました。相変わらず足は速かったんですが、身長が低いこともあり、先輩には体格差やパワーで負けてましたね。

2年生の秋頃になってようやく、センターとピッチャーで試合に出るようになりました。低かった身長もその頃には168センチくらいまで伸びていて、ずば抜けて野球が巧いというわけではありませんでしたが、スタメンには入るようになりました。
チームはけっこう強くて、県大会ではベスト8まで勝ち上がりました。嬉しかったですね。まだ、プロを目指すとか、そこまでは考えていませんでしたが、非常に大きな自信にはなりましたし、この頃から野球の楽しさや“勝負”の楽しさに気付き始めたように思います。

高校は地元の大田原ではなく宇都宮の学校に進みます。これが一つの転機でしたね。きっかけは当時の同級生の誘いです。彼の兄が宇都宮学園の野球部にいて、彼自身もこの学校を志望していました。その宇都宮学園のセレクション(野球テスト)に、私も誘われたんです。
受けてみたら、運よく監督に気に入ってもらえて。中学でそこまで目立った実績を残したわけではなかったものの、足の速さや、バランスよく攻守をこなせたあたりが評価されたのではと思っています。

この時点でも、まだまだプロ野球は自分にとって遠い存在でしたね。考えたこともなかったです。ただ、せっかくチャンスをもらったわけですから、「ひとまず高校では野球に打ち込んでみよう。3年間くらい、とことん苦労してみてもいいじゃないか」という気持ちで、宇都宮学園へ行くことを決意したのです。

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プロフィール

真中満
真中満

1971年栃木県大田原市出身、宇都宮学園高等学校を経て日本大学卒業後1992年にドラフト3位で東京ヤクルトスワローズに入団。
2001年は打率3割を超えリーグ優勝、日本一に貢献。2008年現役を引退。
2015年東京ヤクルトスワローズ監督就任1年目にして2年連続最下位だったチームをセ・リーグ優勝に導く。
2017年シーズン最終戦をもって監督を退任。

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