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【理緒編完結で打ち止めのパイロット板・俺達の戦いはこれからだエンドですがが、中途半端なエタ作品じゃないですよ】
全寮制の名門学園に現れた、ひとりの地味な中年清掃員。
その登場は、風紀委員長・朱音理緒の完璧な日常に、ひそやかな波紋を落とすことになる。
彼女は正義のヒロイン「ヴァルルージュ」として、誰にも正体を明かさずに人知れず戦っている。
“強くなければいけない”という周囲の期待に応え続けた果てに、理緒は「笑顔」と「正義」という仮面を心にかぶった。
だが、おっさん清掃員・松田汚彦だけは、理緒の中にある“何か”を見逃さなかった。
彼が投げかけた、いくつかの言葉のトゲ。
それは彼女の仮面に小さなひびを入れ、そして――仮面は、周囲の期待の重みによって自ら崩れていった。
抑えていたものがあふれ、隠していたものがこぼれ出す。
“仮面のヒロイン”の心は、静かに、確かに壊れはじめていた――
仮面が割れる音は、誰にも聞こえない。
文字数 26,353
最終更新日 2025.04.06
登録日 2025.04.03
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