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現代文学 連載中 長編
それは 父からの電話が 始まりだった 母が 具合悪いので 来てくれ!という そんなに 慌ててるそぶりもなく 緊急を要さない電話だったが とりあえず 自宅から車で30分の実家に向かった 玄関に出た 父は 電話と変わらなく 落ち着いていて 笑みさえ見せていた でも 奥の母の寝室からは 母の苦痛に耐えてる声が聞こえてきた 母を見ると お腹を押さえて ガタガタ震えており これは ただ事じゃないと 直感で思った すぐ 救急車を呼んだ しばらくだって 救急車がきて 救急隊員が3人 家に入ってきて 脈をとったり 血圧をとったり 状況を聞いたりしてきて 救急車に母を運び かかりつけの病院ありますか?と聞くので 高血圧の母が通院している 近所の総合病院の名前を言うと 救急隊員は しばらく 考え その病院ではなく 隣町の総合病院へ 連れて行きますと言う 私が いや 近くの病院でいいです!と言ったが いや 設備の整った 隣町の総合病院が良いだろうと まー 半ば強引に そちらに 搬送した 隣町の総合病院に着くと 母はERに運ばれ 私は 看護師に促され 受付に行き 保険証などを提出したり 診察の申し込み用紙に 記入したりして やっと 待合室に 座った 30分くらいして ERからドクターが出てきて CTをとっていいか?など 家族の承諾があるような検査などのサインを 頼まれサインをして 検査してもらった ドクターは たいしたことない みたいに 言っていて 私は ホッと胸を撫で下ろし 又 待合室で 座っていると 又 ドクターが 来た あきらかに 先ほどとは 顔色が違った そして ドクターは 母の病状が かなり ヤバそうだと 言い 家族を全員揃えてください!と 言った え!? たいしたことないんじゃないの? なんなの? と思いながら 1番下の妹に連絡をし 家で待ってる 父に連絡をし しばらく待っていると ドクターが 全員揃ったか?という いや まだ あたし以外は 向かっていて 着いていません というと 消化器の先生から お話があるから 君だけでいいから 入って と言われ ERに入ると パーテーションで仕切られた 小部屋に 通された そこには 消化器の先生とやらが いて パソコンな画面と にらめっこしていた 先生は 静かに 淡々と話し始め 母が 大腸ガン
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文字数 1,330 最終更新日 2017.05.14 登録日 2017.05.14
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