佐田サタン

佐田サタン

普段は動画を作っている身です。 趣味程度に黒歴史を書きます。
1
昔々、魔王が世界を苦しめました。 しかし、その魔王は倒されました。 それも、村育ちの一人の女の子に。 「神聖な森に鎮座する聖剣を…」 「あ、これのこと?」 「なぜ短剣になっているのですか!?」 「…持ちづらかったんだもん!」 とまあ、このような感じで自由奔放の世界最強勇者が誕生したのです。 そこで魔王は考えました。 「ウィザードを呼べ!あの憎き勇者に眠りの魔法をかけ、そのうちに世界制服だ!」 そうして、勇者が眠っている間に魔王によって世界は支配されました。めでたしめでたし。 が、しかし。 「魔王の分際で勇者に何をしたのですか?」 「女神様…これには深い事情が!!」 「知りません、早く彼女を起こしてください。このままじゃストーリーが進まなくなりますよ?」 渋々、魔王様は考えました。 「魔王様、こちらの少女は?」 「バハムート、お前に火急で重要な役目を授ける」 「魔王様、こちらの勇者は?」 「かの勇者にワンパンされたお前に任せるのが心配だが…今魔王軍は多忙ゆえ、他の四天王も不在」 「魔王様、だからなぜ勇者が」 「だからお前に勇者を目覚めさせる役目を頼もう」 「魔王様、おい聞いてんのか」 「わかったのなら早く行け、この件が解決するまで魔王城に戻ってくることを禁ずる!わかったか!」 「……。はい」 勇者の目覚めを担うのは王子様でもなく、魔王でもなく、女神でもありません。 そう、魔王軍四天王の中では最弱と呼ばれるドラゴン「バハムート」です。 『私の魔法がごめんなさいねぇ、謝罪のついでに…バハムートちゃんに魔法かけちゃう!人間の里に行くなら、人間の姿で行かなきゃね〜!無駄に大きい身体からバイバイしよ〜』 『なんだよこれ!?』 永眠の呪いにかかった最強勇者と 魔法で人間の姿となったドラゴン 果たして、元の姿に戻ることができるのでしょうか?
24h.ポイント 0pt
小説 193,923 位 / 193,923件 ファンタジー 44,505 位 / 44,505件
文字数 5,060 最終更新日 2023.01.19 登録日 2023.01.19
1