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「ごめんなさいライナ様、もうぜんぶ知れちゃった。あなた、とってもつまらない男ね」 「やめてくださいよライナ殿。私はこれ以上、あなたを見下したくはない」 突き刺さるヒロインたちの失望。 それもそのはずだ。俺は本物のクニツ・ライナじゃないのだから。 ----------------------------------------------------------------------------- 異世界の英雄、クニツ・ライナに成り代わってしまった主人公。 念願の異世界転生を果たしたはずが、向けられる期待と背負うべき責任でがんじがらめになる。 それでも彼は前を向く。 「不幸だったぶん幸福になれるのか? 苦しんだぶん楽ができるのか? 残念だが世界はそんなふうにできちゃいない。いいかよく聞け。今が苦しいなら、もっと苦しい思いをしてでも今を変えなきゃいけないんだよ!」 本物のクニツ・ライナが残した言葉を胸に刻み、何度だって立ち上がる。 そして、もしいつか、本物のクニツ・ライナが帰ってきたのなら――。 〝偽物があなたでよかった〟 ヒロインたちからそう言ってもらえるように。
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登録日 2022.10.27
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