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SF 連載中 短編
異次元への入口(折口)は、ふとした場所にある。 曲り角の角の部分で、曲がったはずの人がいなかったときは、その人は異次元への折口へ入り込んでしまったのだ。 それが故意なのか、偶発なのかは分からないが、こうして何件かは、神隠しや、謎の失踪という事になってしまう。 その入り口は、常に存在するものもあれば、一瞬だけ出来るものもあり、一瞬出来た裂け目が厄介で、どこへ繋がったのかを確認するのは、探り出すのが難しい… 折口を見極め、そして行き来出来る能力を持った存在を、折者(オリモノ)という。 その存在は、もはや伝説か、まやかしの物語りにしかないと思われたが、実在していた。 世界に何人いるか、いないか分からないオリモノのひとりである。 神河焚褻縷(タケル)は、その能力を知ったのは、小学校の時だった。彼のお爺さんも、そのひとりだった。能力が必ずその血筋に引き継がれるものではないらしく、タケルの父には、その能力はなかった。
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文字数 2,845 最終更新日 2021.08.11 登録日 2021.08.11
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