全てを捨てて、わたしらしく生きていきます。
姉が流行り病で死んだため、急遽、代わりとして彼女の婚約者と結婚したサリーナ。ところが、姉を想い続ける夫はサリーナを無視し、そのせいで屋敷の人間にも侮られることに。そんな境遇にも負けず、彼女は流行り病の薬の開発を助けるための商会を立ち上げる。けれど、彼女は世間からの評判も悪く、それが原因で商会の仕事を失敗してしまう。落ち込むサリーナだったが、実は亡き姉が周囲に悪口をばらまき続けていたからだと判明! それを信じて庇いもしなかった実家や、サリーナ本人と向き合うことすらしない夫に愛想がつきる。サリーナは離婚を決意し、ずっと自分を愛してくれる男性と新天地に旅立つことにするが――!?
あなたの姿をもう追う事はありません
メニルは大好きな婚約者カイルのために自分を磨いていた。けれど、カイルは王都の学園にいったきり、メニルに会いに来ることも、手紙を送ってくることもなくなる。不安なままメニルが王都の学園に入学すると、なんと彼の傍には恋人のように振る舞う女性の姿があった。しかも彼が「自分の婚約者は性格も容姿も醜い悪役令嬢だ」と悪評を流しているのを知る! どういうことか問いただそうとしたものの、何故か彼はメニルが自分の婚約者だと気づかない。仕方なく、メニルや周囲の人間が何度も手紙を送ったのだが、読んですらいないようで……!? あまりのことに、メニル以上に周囲の人間が切れ、カイルへの報復を計画し――