不屈の勇士は聖女を守りて2
異世界で冒険者として生活を始めた矢先、ゴブリン大群戦で命を落としかけた篠原悠真。瀕死状態だった彼を救ったのは、内から湧き出る超常の力だった。あの力は一体何だったのか――その秘密の鍵を握るという神殿の巫女を訪ね、悠真は王都へと旅立つことを決断する。時を同じくして、王都に建つ神殿にて、教祖の下に一つの神託が下された。それは、破滅の邪神が世界を滅亡させるという預言。そしてその救いとなるのは、異界からやってきた青年、すなわち悠真しかいないというものだった。思いもよらぬ形で世界の命運を託されることになった悠真。その理不尽さに猛烈な怒りを覚えるものの、かつて命を救ってくれた聖女シャルナや、親しくなった人々のことを思い、意を決して邪神討伐に立ち上がる。
不屈の勇士は聖女を守りて
ある日突然、異世界で目を覚まし、いきなりゴブリンに襲撃された篠原悠真。深手を負った彼を介抱したのは、聖女と謳われる聖職者シャルナだった。心優しきシャルナに救われた悠真は、この孤独な異世界を冒険者として生きていこうと決断する。だが、剣の才もなければ加護持ちでもない。故に命の安全を第一に考え、危険のない薬草採取の依頼ばかりをこなしていた。そんなある時、街外れで大量のゴブリンが発生し、シャルナが滞在する村へ進撃を始めた。冒険者たちがこぞって尻込みする中、悠真はたった一人シャルナ救出に立ち上がる。敵は六十体超。無才の青年による無謀な戦いが始まった――