婚約者を譲れと言うなら譲ります。私が欲しいのはアナタの婚約者なので。2
姉のものを欲しがる妹の悪癖を利用した、婚約者交換――。その結果、令嬢マリーアンネは長年の想い人・公爵ハロルドとの婚約に成功した。そんな憧れの彼と、実は相思相愛であったことを知ったマリーアンネ。けれど幸せな時間も束の間、彼女は王太子の婚約者となった妹の臨時講師に任命される。慣れない激務に追われ、愛するハロルドと会うことすらままならない日々。さらに折悪く、ハロルドもある極秘任務のため王都を離れることになる。孤立無援の王宮で、マリーアンネは懸命に自分の役目を果たそうとするのだが、その裏では恐ろしい陰謀が動き出していて――!? 切なくも美しい至極の恋愛譚、激動の第二巻!
婚約者を譲れと言うなら譲ります。私が欲しいのはアナタの婚約者なので。
王太子の婚約者となるべく、厳しい教育に耐えてきた令嬢マリーアンネ。彼女が未来の王太子妃となることが決まると、妹のエリアーナは姉にわがままをぶつけるようになった。中でも厄介なのは、なにかと姉の物を欲しがり自分の物と交換させる悪癖。そんな妹に悩まされるマリーアンネは、ある企みを思いつく。自分と妹の婚約者を交換させることはできないか、と。なぜなら妹の婚約者である公爵ハロルドこそ、幼い頃に出会って以来マリーアンネの心を支え続けた想い人だったのだ。思惑通り婚約者の交換に成功したマリーアンネだが、罪悪感から公爵への想いを明かせないまま。けれど、公爵はそんな彼女をなぜか溺愛してきて……