愛し尽くして足りなくて。
埋めて欲しくて求め合う。
幾度交われど、確かなのは切なさだけ。
時は大正。長髪狐目、ピアスに片眼鏡、口元のほくろと、頬に刺青。そんな青年「篠崎宗旦(しのざきそうたん)」の正体は、何でも屋の化け狐。話してみるとお茶目で素直な彼の一番の友人は、お茶飲み友達の送り狼「朝食漢三(あさばみかんぞう)」。楽しい日常の中、ある日篠崎の処女が知らない男に奪われ、それを相談された漢三だったが彼は篠崎に片想いしていて…
化け狐の何でも屋「篠崎宗旦」が野狐から九尾へ、そして神格化するまでのお話。
文字数 120,795
最終更新日 2022.03.15
登録日 2021.06.13