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 忌み子として天界を追放され、いく当てもない彼女を拾った小さな村。  そんな彼女もまた幸せだった……確かに、幸せだった筈なのだ。  よそ者である少女を優しく受け入れた小さな村。貧しいながらも義理の両親からは愛情を注がれ、美人で優しい自慢の姉。  それだけのことで、今日その日を食い繋ぐための貧しい生活だって苦にならなかった。  それが何故……奪われなければならないのか──  誰にそれを奪う権利があると言うのか──  今日、腐った世界は彼女の思い描いていた未来を嘲笑い、蹂躙する。その先にある暗い闇を見せつけ、そこに蔓延る狂気が澱む。    間もなく訪れるのは滅びの前触れ、三度の回生がその凶兆──  ──故に、白い少女は謳う…… 「創まりの世界を喰らいし我らが『神』よ」  脆く憐れな一人の少女が神に至り、そして斃びるまでの物語り──  いつか、いつの日か尊大に踏ん反り返った世界に目に物見せるため……
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文字数 58,835 最終更新日 2022.07.23 登録日 2022.07.16
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