【なろう日刊ハイファンタジー1位獲得(5/16)!】
【アルファポリスファンタジー部門1位獲得(5/8)!】
魔獣によって両親と故郷を同時に失った少年トア・マクレイグは、幼馴染で片思いの相手であるエステルと共に、仇を討つため魔獣討伐を主な任務とするフェルネンド王国聖騎隊への入隊を目指す。十四歳となり、お互いトップクラスの成績で養成所を出たのだが、最後の適性職診断で明暗が分かれることになった。
大魔導士という将来の活躍が約束されたエステルに対し、トアの適性は「洋裁職人」という戦闘にまったく役立たない地味なもの。エステルが着実に英雄としての道を歩む一方で、なんとか彼女に追いつくため必死に修行を積むトア――だが、ある日エステルが大貴族の子息と婚約を発表する。
彼女の近くにいるべき存在は能無しの自分ではないと悟ったトアは聖騎隊を辞め、ひとりで新たな生活を始めるためフェルネンド王国をあとにした。
次の仕事を探す途中、ひょんなことから立ち寄ったのは終戦によって用済みとなった旧帝国の要塞。そこで、トアは自分に与えられた真の適性――《洋裁職人》ではなく、《要塞職人》に目覚めた。廃棄された要塞を立派に住居としてリフォームし、誰にも縛られない快適なスローライフを始める……はずだったが、なぜか美少女エルフ(脳筋)だったり喋って動き回る甲冑だったり伝説のモフモフ狼少女だったり世界を救った英雄やその子どもたちだったりと、自分の意図しないところで要塞に住み着く仲間が増えていく。お人好しのトアは新しい住民たちを受け入れていたが、いつしかその要塞村は周辺国家から注目される存在になっていくのであった。
登録日 2019.05.31
【第2回ドラゴンノベルス新世代ファンタジー小説コンテスト 特別賞受賞!】
魔剣士アルヴィンは、ダンジョンでモンスターとの戦闘中に日本のサラリーマンだった前世の記憶を思い出す。社畜として辛い社会人生活を送っていたが、現在の救世主パーティーでも似たような立ち位置だったことに気づき、難癖をつけられて追放されたのをきっかけに異世界社畜生活からおさらばして自由に生きようと決意する。一方、救世主パーティーはアルヴィンがいなくなって清々したと高笑い。新たなメンバーを加えて魔王討伐へ旅立った。
――が、すべてをアルヴィン任せにしていた救世主パーティーのメンバーは知る由もなかった。魔物の討伐がうまくいっていたのは、アルヴィンが仕入れた確かな情報や装備があるからこそ可能だったことを。さらに、旅先で訪れた各都市の冒険者ギルド、商会、宿屋、武器・アイテム屋などなど、さまざまな場所で知らず知らずのうちに前世で培った《営業》スキルを駆使して交渉を続けていたアルヴィンが、本人も気づかぬうちにとんでもないコネクションを築き上げていたことを。そして、好き放題していた救世主パーティーには、徐々にそのツケが迫っていることを……。
登録日 2020.10.01