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母親の死によってピアニストを目指すようになった高校生、陽博之。彼が11月、自転車でドライブしていると、山中にある家にたどり着く。
その前に立っていた少女、天城ひかるはラッパを構えて、旋律を奏でる。
その儚げな響きが終わって、彼女が口に出した言葉。
――音ってすぐに消えちゃうんだよね。
少女は難病に侵されていた。死亡率50%のその病気を前に、
生きると思って生きるのか、死ぬと思って生きるのか。
今、後悔するのか。過去に後悔するのか。
彼女が消えるまでの2ヶ月を濃密に描く、青春の狂詩曲。
文字数 8,752
最終更新日 2023.12.31
登録日 2023.12.26
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