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地方都市・群咲(むらさき)の地に根を下ろす旧家の柊家は、代々土地の平穏を人知れず守ってきた。次期当主である柊昂良(ひいらぎたから)も、義妹ラムネや少し風変わりな同居人達と平和な日常を送りながら務めを果たしていたところに、謎の美女――古戸森稟(こともりうくる)がやってくる。住み込みの家事代行として彼女を雇い入れてから、群咲の近隣では傷害事件や殺人事件が多発。加害者達が共通して受け取っていた謎の投書――『貴方は何も知らない。けれど私は知っている』。脅迫か、告発か、警告か、悪戯か……明瞭としない差出人の意図に不安を鬱積させ、疑心暗鬼という怪異に苦しめられる善良な人々が、まるで誤作動を起こすかのように凶行に手を染めていく。街の平穏を守るため、柊昂良とその仲間達は「鬼退治」へと乗り出す。
文字数 75,658
最終更新日 2023.09.12
登録日 2023.07.21
幼馴染の九人の高校生達、通称「竹馬ナイン」は、学園祭の帰り道に光り輝く蝶の大群に遭遇し、突然、異世界に転移してしまう。月明かりの下、彼らを待ち受けていたのは不思議な美少女メーネだった。
メーネが語るところによれば、異世界テルマテルは悪神バラルと魔物マリスティアによる人類滅亡の危機にあるという。メーネはかつて救世主だった者の生まれ変わりであり、「竹馬ナイン」が救世主を助ける使命を帯びた「剣臣」として呼び寄せられたことを告げる。強靭な身体能力と最強の武器を生み出す力を与えられながらも、戦うことへの恐怖、望まない使命への反感から「竹馬ナイン」は争いを拒んでいたが、元の世界に戻る方法を探すために、メーネとともにテルマテル各地への旅に出る。高校生それぞれの苦悩と葛藤、多種多様な人類――「霊長の八種族」の対立、権力者の陰謀と思惑に翻弄されながら、「竹馬ナイン」は人との縁を通して命を懸ける理由を見つけていく。
文字数 249,570
最終更新日 2022.08.16
登録日 2021.11.29
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